映画「すべては海になる」が23日、公開初日を迎え、同日、出演者の佐藤江梨子、柳楽優弥と山田あかね監督が都内で舞台あいさつを行った。
本作は山田監督が自身の同名小説を自ら映画化したもの。本当の愛を見つけられない27歳の女性書店員・夏樹(佐藤)と、劣悪な家庭環境で恋する余裕もない17歳の高校生・光治(柳楽)の交流を描く。
書評や小説の執筆など、本にかかわる仕事も多い佐藤は「姉と弟が本屋さんで働いていたことがあるんです。だから子どものころから本屋さんで働いてみたいと思っていたんですけど、この作品で夢が1つかないました」と笑顔で語った。
私生活ではほとんど読書をしないという柳楽は「本はあまり読まないけど、その分、映画をたくさん見るので光治の気持ちを理解することはできました。久しぶりの作品ということもあったので、監督に“本読みがしたい”というお願いをして少しずつ感覚を取り戻していきました」と役作りについて語った。
また、15日にタレントの豊田エリーと挙式したばかりの柳楽に対し客席から「おめでとう」という祝福の声が。山田監督は「読書が好きで彼女なんてまったくいないという雰囲気の光治に成りきってくれた柳楽くんだったので、結婚の話を聞いた時は本当に驚きました」とコメント。佐藤も「触れたら壊れそうな光治を演じていたので、わたしは気を遣って距離を置いていたのに」と役とのギャップに驚いたという。柳楽本人は“どんな人に見てほしいか”との質問に対し、「嫁ですかね。一緒に見に行きたいです」とのろけていた。
東京・新宿バルト9、大阪・梅田ブルク7ほかにて全国公開中