宏樹は美羽の元へ、冬月は莉紗の元へ
美羽が離婚届を提出する日。冬月の言葉に背中を押された宏樹は、美羽の元に駆け付け、ようやく自分の気持ちをさらけ出した。自分が美羽を傷つけたこと、美羽がした間違いで、この先苦しむことがあるかもしれない。それでも「美羽と一緒にいたいんだ」「美羽と一緒に栞の成長を見守っていきたい」と宏樹。
宏樹にとって宝物は美羽と栞。かつて美羽の罪に罰を与えようとした宏樹だが、「俺にもさ、一緒に背負わせてくれないかな」という覚悟も持っていた。そんな宏樹の思いに、美羽は「私も宏樹と一緒にいたい! 離れたくない。一緒に栞を幸せにしたい」と返した。
一方、冬月は自分が営む会社をやめた莉紗(さとうほなみ)に「また一緒にアフリカで学校を作らないか」と持ち掛けた。「俺がさ、この仕事をしたいって思うのは、子どもたちの笑顔を守りたいってだけじゃない。一緒に歩いてくれる人たちの笑顔が見たいからなんだ」。
それぞれが大切にしたい、守りたい宝物のために、赦し、赦されて、歩みを進めた結末。象徴的だったのが、美羽たちの娘の名前の由来になった、しおりの存在。美羽と冬月が図書館の本の中に隠した思い出のしおりは持ち主を探す落とし物入れから、持ち主が現われなかったときにしまう箱に入れられて“ふた”をされた。そのころ、宏樹は美羽に頼んで作ってもらった新しいしおりを手にしていた。そのしおりの絵柄は、親子3羽の鳥。娘の名前にも託した“道しるべ”としてずっと大切にされることだろう。
托卵という衝撃のテーマで最初から注目度が高かった本作は、最終回もタイトルが日本のみならず世界トレンド1位に輝く反響となった。SNSには「納得の終わり方」「ハッピーエンドでよかった」「予想してた結末と全然違ったけど、それぞれ収まるところにおさまって本当によかった」などの声が上がった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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発売日: 2025/07/02