美大在学中から音楽活動をスタートしたシンガーソングライター・小林私が、彼自身の日常やアート・本のことから短編小説など、さまざまな「私事」をつづる連載企画。2024年ラストの今回は、近況と思っていることをぶちまけるようなエッセイです。
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ワンマンツアーが終わり、他のライブも終わり、なんか色々終わってみれば11月、12月、1月とほとんどやることがなくなってしまった。なくなるな、普通にクビだろ。
他のバンドマン達が冬のフェスがどうの年末がこうのとタイムラインに流れてくるのを見ながらこんな寒いのに...と思っている。ちなみに夏は、こんな暑いのに…と思っている。
俺は頑張る派か頑張らない派かでいうと頑張らない派であり、頑張らないことを悔やんでしまう派か頑張らないことに何にも思わない派かでいうと、後者だ。ささみさん@がんばらない。折木奉太郎もそんなことを言っている(言っていない)。
鼻息荒くせず、でも手を抜かず、6割くらいの力で全う出来る仕事が向いている仕事だと思うのだが、これといって実力があったり、反対意見をねじ伏せんとするパワーがあったりとはいかないので不承不承毎度汗をかきながら仕事をする。
向いていないことを悲観したいわけでも、ぐちぐち言いながらも頑張ってるんですよ!とここで表明したいわけでもなく、まあ、やっていくだけである。
居酒屋でバイトをしていた時は接客、酒や飯を作る、皿を洗うと業務があり、俺はその中では接客は好きな方で、飯を作るのは楽しくなくて、食洗機から取り出したばかりの熱い皿を触るのが好きだった。
「好きを、仕事に。」と思われていそうな音楽活動もそんなようなもので、曲を作るのは好きでそれ以外はあんまり。やったらやったでそれなりに楽しいんだけど、例えるなら風呂とか、水泳の授業みたいなもんだ。濡れるのが嫌いなだけか。
客として何か仕事している人を見て「品出しをしているな、やっぱ品出しが好きなんだろうな」と思うことはない。
ま、実際好きな可能性もあるが。
来月には実に一年ぶりに誕生日を迎える。26歳というと、健康寿命から見ても若者そのものであるが、ことミュージシャンに限るといつまでも新進気鋭の顔をしているわけにもいかない年齢であるようで。
ネクストブレイクという棍棒を持たせたアーティストが魔王を倒してくれるのを待っている国は、一旦俺を勇者ギルドから除名した感じがする。
アニメだったら一話だ。クッソ~今に見てろよ~といった風なキャラクターも目減りしてきて、じゃあ前の世界で出来なかったスローライフを送っちゃお、ちなレベル99(笑)特異スキルある(笑)。
俺はというとレベル13くらいか?ハヤトのピジョットかい。電撃でイチコロかい。
自分がポケモンだった場合どんなタイプか考えたこと、皆もあるよね。俺はなんだろう、オタクだから悪タイプは確定として、キモいから虫タイプかな?でもエクスレッグしかいない、格好いい。
空気だからゴーストか?でも格闘無効ってより四倍だと思う。
ノーマル・あく。アローララッタだ、はりきっていこう。
近頃は同業の後輩という存在も現れ出し、ギラギラした目のミュージシャンが「インターネットで成功した人だ!やっぱ今どきはインターネットっすよね!」といった面持ちで接してくれていたのだが、そろそろ「もしかして、時代の流れを読んだ訳でもなく成功もせず、ただインターネットにいるだけ...?」と勘づかれるんじゃないか、あるいは踏み台にするにも低すぎることとか。今更か。
時々、俺達って今後どうすれば...!と熱く尋ねてもらえることもあるが、無頼でいて芯の食ったアドバイスが出来るわけでも、実力が凄いのに気取っていないとかでもなく、「まァ、それぞれのやり方があるからネ?」とかで締めている。
そもそも俺に聞く方が悪くないすか?就活がダルくて変な事務所入ってみた矢先にネットでちょっとバズってわちゃわちゃしてたらまた別の事務所入ってて気付いたら成り行きみたいなメジャーデビューしてたんだから、もっとこう、野心家に尋ねなさい。
でも相談されるのは嬉しいからネ。先輩風とか吹かしてえから。安全圏でする説教が一番面白え。こんなやつは居酒屋行って黙って金だけ出してニコニコしとけ!←している
話変わるけどこれまた一年ぶりにブラックフライデーだったな。今年は買いたいものが特に思いつかず、オリーブオイルと敷布団とパックご飯を買った。暮らしに根付いてるものってワクワクしねえよな、俺はさ、ワクワクしてえの。意味もなく光る置物とか、ティラノサウルスのラジコンとか(恐竜だとトリケラトプスとクェツァルコアトゥルスが好きなんだけど、ティラノサウルスが持つワクワクの魔力は別でカウントすべきと思う)。
去年の同じ時期はどうしてたかなと思って振り返れば漫画をいっぱい買ってた。同じようなもんか。
いや別にブラックフライデーだからって何か買う必要ってないんだけど、こういうのはお祭りだからネ。物心ついたときには冷笑してたから全然馬鹿にはしてるんだけど、昨今の冷笑はダメだね、群れちゃって。好むも嫌うも嘲笑うも孤独に為すべき。あと熱笑って普通に冷笑だろ!
冷笑がな~んか良くないなんてのは分かっている。でもそうじゃない生き方をしてる時期ないもんな、俺は冷笑と近眼がほぼ同時に始まってて、裸眼でくっきり見える世界が思い出せないのと同じ。神様が体から視野の狭窄を学べと言っている。
てかさ~「古見さんは、コミュ症です。」ヤバくね~?高校生の時に読んでて、しばらく空いてこないだ最新巻まで全部読んだんだけど、さいっっっっっっっこう!普通に涙出てくるわ、なんか古見さんのこと俺も好きなんだけど只野くんもsuper最高じゃん、じゃあ俺はさ、俺はどうしたらいいんだよ。あいつらになんかしてやれることねえのかよ。いや、正直に言うと普通に古見さんにLOVEだからサ~。硝子ォ~(泣)←轟が既読無視したときのエンデヴァーかい(笑)(笑)
で、ほんなら伊丹高校一般生徒よろしく只野め...!というわけでもなく、俺は只野くんの頑張りも同じくらい見てるわけで、仁人ォ~(泣)でもあるわけ。じゃあ俺はさ、どうしたらいいんだよ!!!(二度目)
結局ラブロマンス、良いよなあ。ときめきたいんだよ俺は。自分の人生と一切関係の無い事象にときめきたい。想像の世界のなかでその隙間に体をねじこみたい。マッドマックス怒りのデス・ロードでニュークスとケイパブルが急にいい感じになったのとかもすげ~嬉しかった。
ダンジョン飯のファリンと妄想の世界のオリキャラの立ち絵並べて描いたりしてるし、女性向けコミュニティでは夢女子って簡単に言えるんですけど男性向けに言うと何?ファリンは俺の嫁?俺ってか、俺じゃないんだけど、いや俺なんだけど。履いてるんですけど。森久保ですけど。←遊助のアルバム?
ファリンは俺のだ!いや俺のだ!何故なら...(キモ長文オリジナルストーリー)というカスみたいな言い争いをした友達の売り子するために今年の冬コミも参加しまっせ!去年は夏冬寄稿しつつ売り子だったんで、今年は気楽だぜ。
てか今年最後の原稿じゃん!!だいぶ長くなったが、2024年最後だから長いのではなく、最近エッセイ?コラム?ブログ?分かりませんが、よそに出す自分語りの仕方が分かってきたような感じがして、一つ挙げると、実は思いのほか散文的で良いんじゃないかとか。
場所をもらって書かせてもらう上で、そら上手くて短くて面白いのがいいんだろうけど紙媒体でもないし、力量も無いし、いっそログとして日記として、喋るように盛大に書かせてもらった方がいいんじゃないかとね。
「小林私の私事ですが、」とかいうダジャレタイトルの連載がなんと3年半も続いてるもんで、この思考がまたスライドするのか変わるのか、そのときまで書かせてくれ、る?ど?そこんとこ。
ま、単に外の仕事がないから話し足りないだけなのかも。
オニキス(ドラゴンクライシス!に出てくるブラックドラゴン)(急に?)(バーイみたいなこと書きたいなとか考えてたら思い浮かんだ)(オニキス)(天丼)
https://thetv.jp/feature/matome/12755/
◆小林私「私事ですが、」●ダ・ヴィンチWebでの過去の連載はこちら◆
https://ddnavi.com/serial/kobayashi_watashi/
小林私(こばやし・わたし)
1999年1月18日生まれ、東京都あきる野市出身のシンガー・ソングライター。
多摩美術大学在学時に本格的に音楽活動を始め、自室での弾き語り動画をきっかけに注目を集める。YouTubeでのユニークな雑談配信も相まって人気を博し、現在チャンネル登録者は16万人を超える。2023年、キングレコードのHEROIC LINEから、メジャー第1弾となる3rdアルバム『象形に裁つ』、8月には弾き語り原作アルバム『原作』をリリース。
音楽のみならず、執筆・描画など多彩な才能を生かして活躍の場を広げている。
HP:https://kobayashiwatashi.com/
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音楽配信:https://fanlink.to/watashi_music
3rd ALBUM 『象形に裁つ』
https://kobawata.lnk.to/3rdAL