
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家の柏木大樹さんが手がけた『グッバイアイデンティティ』という作品だ。
同作は、訳ありのユニコーンと天使、そして風神によるドラマを描いた一作。柏木さんのX(旧Twitter)にポストされると、多くの人から注目を集めて5.3万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者の柏木さんに『グッバイアイデンティティ』を描いたきっかけについて話を伺った。
存在証明といえる部分を失う空想の生物たち

ある森の中、一頭の馬と一人の人間がすれ違い、それぞれが「なんだ馬か」「人間か」と小さく言葉をもらすと、なぜか大ゲンカに発展。殴り合いが終わった20分後のこと、お互いに語り合ったすえ、馬は頭部のツノを失ったユニコーンで、人間は翼を失った天使だったことが判明する。
酔った状態で走っていたら、岩に正面衝突してツノが折れたユニコーンに対し、天使は空を飛んでいた時に、いきなり飛んできた“鋭い何か”によって翼が切り落とされてしまったとのこと。その後、ツノを失ったユニコーンは魔法が使えなくなったせいで群れを追放され、天使は周りから同情されることにいたたまれなくなって天界から逃亡。そして、似た境遇のユニコーンと天使は途方に暮れていると、しげみから泣いている風神がやってきて…。
伝説の生物や神の使い、日本の神が巻き起こす展開に対し、読者からは「状況がカオスすぎる」「ユニコーンのツノが尻から生える流れで爆笑した」などの声が上がっていた。
作品誕生のきっかけは美術館で「風神雷神図屏風」を見たから?

――『グッバイアイデンティティ』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
ツノを失ったユニコーンのアイデンティティを巡るお話というアイデアは、数年前からあったんですが、翼を失った天使と、もう一人誰か欲しいなと思って保留にしてました。今年の11月に静岡県の「MOA美術館」で風神雷神図屏風を拝見したときに、「風神、いけんじゃん」と思い、描き始めてみました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
絵がヘタなので、むしろあまり細かいところには注視せず、サラっと読み飛ばしてハハハと笑ってもらえると嬉しいです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
尻から魔法を放つところは描いてて楽しかったです。
――今後の展望や目標をお教えください。
好き勝手に描いて好き勝手に発表する活動を、延々と続けられたらいいなと思います。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
FANBOXとFantiaで、これまで描いた短編漫画を全部まとめて読めるので、よかったらご支援よろしくお願いします。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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