手話を使わず「聴覚主導」の教育を行うろう学校に密着
東京・町田市にある日本聾話(ろうわ)学校。0歳から15歳の聴覚障がいのある子どもが通う日本聾話学校では、補聴器や人工内耳といった機器の医療的、技術的サポートを行いながら、手話を使わず「聴覚主導」の教育を行う日本で数少ないろう学校だ。そんな日本聾話学校での教育を見ることができる。
最初に、朝の会を行う小学部3年の教室の様子が。続けて、小学部2年、幼稚部、小学部1年、中学部3年の教室でそれぞれの年齢に合わせた授業をする風景や、音楽教育に力を入れる同学校で、小学部と中学部の子供たちが合唱を披露する姿が流れる。さらに、卒業生が訪れる同窓会などさまざまなイベントの様子も。
そんな子どもたちの心に寄り添い、対話による言葉をはぐくむ「人間教育」が行われる学校を通して、自分らしく「言葉」を学ぶ子供たちの姿に注目してほしい。
ろう学校での教育から“教育の本質”を考える
現在、少子化の影響で生徒数が減り、国からの補助金が減額され、学校経営に危機が。この危機を乗り越えるための話し合いが行われる理事会の様子からは、今後の学校経営について真剣に向き合っていることが伝わる。
理事長が「この日本の学校教育が最も不足している子どもたちの“自己肯定感”。ここで行われている教育こそが、真の教育だと私は思うし、この教育をもっと届けたい」と話す姿が印象的で、聴覚障がいのある子どもや家族、関わる人々だけでなく、少しでも多くの人が“教育”について考え、知ることが大事だと感じた。
この番組を見終わった後、日本で手話を使わず「聴覚主導」の教育を行うろう学校があることを知り、改めて、教育の在り方や本質、これからの教育ついて考えるきっかけになっているはずだ。































