SILENT SIRENの「Kaleidoscope」は、バンド史上最も印象的なドラムが聴ける曲
今年5月にリリースしたサイサイ初となるダブルAサイドシングルは、両曲ともにタイアップソング。しかも、どちらも先方のオファーを受けての書き下ろし曲となっている。こういったケースは4人にとって初めてだろうが、彼女たちは実に器用なバンドでもある。テレビドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」のエンディングテーマ「AKANE」も、教育バラエティ番組「すイエんサー」のエンディングテーマ「あわあわ」も、しっかりオーダーに応えつつ、サイサイらしさも忘れていない楽曲となっている。
しかし、正直に告白すると、筆者としては少々残念でもあった。なぜなら移籍後第1弾シングル「フジヤマディスコ」の次に、4人が純粋に勝負したいと考えていた楽曲がどういうものなのかを知りたかったからだ。もちろん、タイアップ曲もバンドの知名度を高めるために必要ではあることは分かっている。それでも、だ。
そこで注目したいのがカップリングの「Kaleidoscope」。スタッフから「何を入れてもいい」と言われたということで取り組んだのがこの曲なのだ。よって、大袈裟かもしれないが、このロックナンバーに今現在のサイサイの趣味趣向が詰まっていると言ってもいい。
「本当に自分たちのやりたいようにやったら、(悪い意味で)すごい曲になる」というような発言を以前メンバーから聞いたことがあるのだが、その他の過去の発言も照らし合わせると、彼女たちが好きなのはこういったマイナー調のロックナンバーなのかもしれない。
このタイプの楽曲としては、今や単独ライブ、フェスともに欠かせない重要曲となっている「八月の夜」を筆頭に、「女子校戦争」、「Limited」といった疾走感が印象的な楽曲があるが、「Kaleidoscope」とこれらの楽曲には大きな違いがある。それはリズムパターンの豊富さ。サビで4つ打ちになるのは上記の楽曲と変わらないが、曲の進行とともに目まぐるしく変化するドラムパターンが楽曲により広がりを与えている。
最近、個人的にひなんちゅのドラムに成長を感じている。以前はフィルインでもたつく場面がライブでよく見られたが、昨年辺りからかそれが激減。演奏全体にも存在感が出てきていることに気付いた。今年からドラムレッスンにも通うようになったということで、その成果がいきなり現れたのかどうかは別として、この曲ではリズムが躍動している。
過去曲をすべて聴いてみないと分からないが、「Kaleidoscope」はサイサイ史上最もドラムの手数が多い楽曲ではなかろうか。もしそうでないとしても、最も印象的なドラムが聴ける楽曲であることに間違いはない。
(文 / 阿刀“DA”大志)
LIVE INFORMATION
5th ANNIVERSARY SILENT SIREN LIVE TOUR 2017 新世界(※終了分は省略)
10月28日(土)大阪国際会議場グランキューブ大阪メインホール
10月29日(日)大阪国際会議場グランキューブ大阪メインホール
11月3日(金)郡山市民文化センター 大ホール
11月13日(月)日本武道館 〜軌跡〜
11月14日(火)日本武道館 〜奇跡〜
RELEASE INFORMATION
アルバム『GIRLS POWER』2017.12.27 release
<作品形態>全3形態 / ジャケット絵柄は全て別。「フジヤマディスコ」「AKANE」「ジャストミート」ほか全12曲を収録(初回限定盤のみ、全12曲+ボーナストラック1曲を収録予定)
【初回限定盤】CD+DVD / 3800円+税
【通常盤】CDのみ / 2800円+税
【ファンクラブ限定盤 / 4630円+税
【関連リンク先】
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【SILENT SIREN - AKANE】