
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、雑誌『まんがライフオリジナル』で連載中の漫画『雑兵めし物語』(竹書房刊)を紹介する。竹書房4コマ編集部公式アカウントが、8月2日に「戦中の携帯食の話」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.5万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、作者の重野なおきさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
戦の中で生きる雑兵たちの食事事情

時は戦国時代。負け戦から命からがら逃げ延びた作兵衛と豆助は食料もなくなり、途方に暮れかけていたところ、落ち武者の遺体を発見する。自分達もああなってしまうのかと嘆く豆助をよそに、「ありがてえ!!」と作兵衛は不敵な笑みを浮かべていた。
遺体から作兵衛が見つけたものは里芋の茎を味噌汁で煮詰めて乾かして作った縄。刻んで煮て戻せば即席の味噌汁になることを知っている作兵衛は、味噌汁を作り腹を満たす。すると突然作兵衛は人の気配を察知し…。
この戦国時代を生き抜く雑兵たちの物語を読んだ人たちからは、「食べることの大事さが伝わる」「めちゃくちゃ勉強になる」「ギャグが小気味よくて癖になる」「楽しく知識が増えるって最高だ」など、多くのコメントが寄せられている。
ひとひねりの発想の転換を加えた名作

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?
新しく戦国時代物の連載を立ち上げる際、編集さんから「ご飯ものはどうですか?」と言われたのがきっかけでした。私自身ご飯ものは考えていたのですが、そこをひとひねりして当時の雑兵の暮らしや考え方を交えたら面白そうと思い、この作品が出来上がりました。
――本作では、当時の兵士たちが抱えた食糧問題の解説と個性あるキャラクターたちが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
華々しい戦国武将たちとは合戦に対しての考え方が全く違うところです。雑兵たちにとって「合戦は飯を食べに行く場所」「手柄を立てるより略奪する場所」なので本作はそこを特に重点的に描いています。飯に関しても、飯がおいしいとかそういう話ではなくて「いかに飯を得るか」がこの物語のテーマになっています。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
第1話冒頭の「せっかく久々の戦だったのに」「どーすんだよ今日の飯ー!!」はこの物語を端的に表していて気に入っています。
――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。
あくまで4コマ漫画なので、あまり重くなったり堅苦しくなることは無いように気を付けています。あとは当時の村の貧しく逞しく粗雑な雰囲気をできるだけ再現するようにしています。
――今後の展望や目標をお教えください。
ちょうど物語的には武田軍襲来というひとつの大きな山場を迎えるので描く側としても気合が入ります。目標は、難しいでしょうけど図書館や学校の図書室に置いてもらえるようになるといいなあ…とは思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
お読みくださりありがとうございます。この作品や他に描いてる戦国漫画で歴史を好きに、好きな方はもっと好きになっていただければ幸いです。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。






























