
水谷の歴代“相棒”たちの印象
水谷が歴代の相棒の印象を話す場面では、まず及川光博が演じる神戸尊について「神戸くんのときは『2人ともエリートじゃないですか。エリート2人がやって面白くなるんですか?』とよく言われたんです。でも、エリートだからと言ってみんなが同じわけじゃない、という面白さを出せたらいいなと2人で話してきました」と明かす。
成宮寛貴が演じる甲斐享については「甲斐くんになったときには、(実年齢が)30歳と60歳だったんですよ。息子みたいな感じでしたね。僕も若い人と付き合うという意味では楽しいシーズンでした」と話し、反町隆史演じる冠城亘については「こっしーが言ってましたけど、(反町は輿水氏の)中学の後輩ですから。『先輩の書くせりふは長いなぁ』って言ってました(笑)。スタイリッシュで、ちょっとユーモアもあるし、新しい相棒がまた一つ始まったな、と思わせてくれたのが冠城くんでした」と、それぞれの印象を語った。
そして、これで通算11シーズンを共にすることになる亀山薫=寺脇については「実は亀山くんが特命係を去ったとき、いつか『相棒』が終わるだろうから、その頃には何らかの形で戻ってきてほしい、という思いがあったんです」とした上で、「僕の誤算だったのは、こんなに長く『相棒』が続くとは思ってなかった…。それでちょっと呼ぶのが遅くなったという」と大笑いしながら話すと、寺脇も「呼ばれたときは60歳でしたから(笑)。『還暦ですけど、大丈夫ですかね?』『フライトジャケット着られますかね?』って」とニッコリ。
あらためて、いざ復帰が決まったときのことを、寺脇は「2人だけでお会いしたとき、『これが運命だよ』って言ってくださったので、そのときは泣いてしまいました」と感極まったことを吐露しつつ、「もし床屋さんに行って、髪の毛が立たなかったらやめます。(立たないと)薫ちゃんじゃないから。それまでちょっと待ってくださいって。それで散髪に行って、『立ってまーす!』って(笑)」としっかりユーモアも交え、会場を笑いに包んだ。
それぞれの「僕の悪い癖」は?
その後、これから「相棒」シリーズの中でやってみたいジャンルについて述べたり、詰め掛けたファンから水谷、寺脇へ直接熱い思いをぶつける企画、SNSを通じて寄せられた質問に答えるコーナー、スペシャルグッズ抽選会などが行われた。
ファンからの質問では、右京の口癖にちなんで「“僕の悪い癖”は何か」や「お互いのチャーミングだなと思うところ」などを答える場面が。
“悪い癖”について、水谷は通い慣れているはずの撮影所の楽屋やメーク室、トイレに行くときに道を間違えるなど「極度な方向音痴」なところを挙げ、寺脇は水谷に対して間違った情報を伝えがちなところだと答えた。
さらに、寺脇のチャーミングなところについて、水谷は「(シリーズに復帰したときから)毎回僕とランチを食べたがるんです。ロケでも撮影所でも、毎回。こんなに僕とお昼を食べたがる人は初めて」と明かし、「最初ね、こういう人ってちょっとウザイと思うじゃないですか。でも、ずっと続けてくるうちにチャーミングに見えてくるんです。最近ではお昼に僕から探すようになった」と語ると、寺脇は「続けるもんですね。“継続はチャーミングなり”、です」と、うまいことを言っていた。
最後に、寺脇は「これからも皆さんの人生に寄り添って、明日の元気になってもらえるような作品を作っていくために毎話、毎シーン、毎カット、全力で楽しいものを作っていきたいと思っておりますので、応援よろしくお願いいたします」と力を込める。
水谷は「『相棒』を長くやっておりまして、『相棒』が変わったなと思った瞬間があったんです。公園でロケをやっていて、待ち時間に犬を連れた女性が散歩に来たんです。ふと目が合ったら、その女性が『右京さんよ』って犬に話し掛けたんです。犬も見るようになったんだ、『相棒』も変わったなと思いました(笑)。皆さまに楽しんでいただけるように、我々もできることをできる限り今シーズンもやっていきたいと思います。今日はありがとうございました」とウイットに富んだあいさつで、初のファンミーティングを締めくくった。
◆取材・文=ブルータス・シーダ(STABLENT)
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。





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