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<小さい頃は、神様がいて>田淵Pが明かす本作の“裏の主人公”「2人がこれからどう作用していくのかが、みどころの1つ」

2025/11/06 12:01

「小さい頃は、神様がいて」より
「小さい頃は、神様がいて」より(C)フジテレビ

北村有起哉が主演を務めているドラマ「小さい頃は、神様がいて」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系FOD・TVerにて配信)が現在放送中。本作は、「最後から二番目の恋」シリーズなどで知られる脚本家・岡田惠和の最新作で、完全オリジナル脚本。2人の子を持つ小倉渉(北村)と、その妻・あん(仲間由紀恵)を中心に、登場人物たちの人生模様をユーモラスかつ、温かいホームコメディーとなっている。この度、WEBザテレビジョンでは本作のプロデューサー・田淵麻子氏にインタビューを実施。本作を企画し制作していく流れや、岡田脚本の魅力、夫婦のやり取りの解像度を高めるために行ったことなどについて語ってもらった。

岡田脚本の魅力は「とにかく登場人物が愛らしいところ」

「小さい頃は、神様がいて」より
「小さい頃は、神様がいて」より(C)フジテレビ

――本作は岡田惠和さんによるオリジナル脚本ですが、ドラマの企画意図や、脚本を岡田さんに頼んだ理由をお聞かせください。

小さい頃から岡田さんのドラマが大好きだったんです。いつかご一緒したい脚本家さんだったのですが、大御所の方なので、なかなかチャンスがありませんでした。そんな時に、「離婚話を描きたいよね」といった話をしていて、岡田さんも意外と夫婦のお話を書いてらっしゃらなかったんです。そこで、「やってみたい」と言ってくださり、今回ご一緒できました。

――夫婦を描くドラマは人気の題材だと思うのです、なぜ離婚前提にされたのでしょうか?

夫婦の形は、みんなが思う1個じゃない、ということを描きたかったからです。私も岡田さんも、「結婚生活は大変だ」という話はよくしていて(笑)。時間もお金も縛られるし、自由はやはりなくなっていきます。じゃあ結婚する意味って何だろうと思いますが、その面倒な部分の先にある楽しさや、そこを経ないと得られないものもきっとあるんですよね。でも、そこを経たからこそ失うものもあって、離婚がゴールというより、その先まで描きたくて、夫婦の解像度を高めるために設定しました。

――ちなみに、岡田さんの脚本の魅力はどこに感じていらっしゃいますか?

とにかく登場人物がみんな愛らしいところです。情けない人でも、愛すべきというか、嫌いになれなくて、登場人物全員に、それぞれ愛があるなと思います。岡田さんと本打ちをしていて、岡田さんの人柄が愛される方だと実感をしました。私たちが突拍子もないこと言っても、「なるほど、面白いね」と受け入れてくださる懐の大きさが、脚本にも現れているなと思います。

夫婦のやり取りを描くうえで大切にしているのは“実際の体験”

「小さい頃は、神様がいて」より
「小さい頃は、神様がいて」より(C)フジテレビ

――今回は渉とあん、慎一とさとこ、奈央と志保の3世代が登場しますが、なぜこの3世代の設定にしたのでしょうか?

3世代にしようというのは、岡田さんのアイデアでした。最初もう少し年齢が近い3世代にしようとも考えていたのですが、「価値観が同じになってしまう」となりました。そこで、結婚だけじゃない、今の現状では結婚という形にはできないけれど、何ら変わりがない思いを持っている人たちというのを、この時代には描いていくべきなんじゃないかなという話をして、この形になりました。

――夫婦の意識や考えのすれ違いみたいなものがかなり細かく描かれていると思うのですが、そういった部分を表現する上で、大切にされていることはありますか?

特に前半は、お互いの相手に対する不満から始まるので、「女性はこう思っている、でもその時男性はこう思っている」といった話を延々としていました。みんなで話すことによって、「女性と男性ってこんなに思いが違うよね」とか、「分かるんだけどここがイラっとするよね」みたいなことを大事に書いているつもりです。

――SNSでも、あんの気持ちが分かるというコメントを多く見かけます。そもそも、それぞれのキャラクター設定っていうのはどういうところから生まれたのでしょうか?

先程もお話しました通り、離婚前提というのは決まっていて、それを言うのは女性側というのもなんとなく決まっていました。そうなった際に、妻のあんは、わがままに自分の言いたいことだけを言う女性には見えないようにしたかったんです。そして夫の渉は、やっぱり愛らしくないと誰も見てくれないので、「かわいいけど自分の夫だったらイラっとする」という絶妙な具合を描きたくて、このようになりました。

ですが、岡田さんは当て書きなので、ちゃんと台本が出来上がったのはキャスティングが決まってからでした。ざっくりとしたコンセプトはあったのですが、そこから先は岡田さんが北村さんや仲間さんのイメージも含め作ってくださいました。

――現場の雰囲気はいかがですか?

撮影の裏でも本当に皆さん仲が良くて、前室でずっとお話されていることが多いんです。それはやはり有起哉さんの優しいお人柄と、小野さんと石井さんが元気で、いろんな人を巻き込んで喋ってくれているからだと思います。そして、それを仲間さんが大きく包み込んでくださっています。

全員で集まる1話の台風の夜のシーンは、とても長いので、誰がミスをするのか…みたいなのが多分皆さんプレッシャーだったと思うんです。でも、仲間さんが開口1番、「今日は5回はNG出すから!誰が1番出すか競争ね!」みたいに言ってくださって、本当に場が和みました。

――5話あたりからは順も入ってきますよね。

順を演じる小瀧さんは、最初は皆さんのシーンにはいなかったので、出来上がった空間に入っていくっていうのはご本人もすごい緊張はされていたんですけど、有起哉さんと仲間さんが、「息子やっと来たね」みたいな感じで言っていて、うち解けられていたなと感じました。

下に続きます
▼TVerで「小さい頃は、神様がいて」を見る▼
TVer「小さい頃は、神様がいて」

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  • 「小さい頃は、神様がいて」より
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