
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、漫画『勇者の運命』を紹介する。作者の可燃餅さんが、11月10日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、8000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、可燃餅さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
魔王の仇を討とうとする魔人との出会い

かつて魔王に仕えていたメイドである魔人・ザラは、魔王を倒した勇者・レオンの弟・アレンを襲撃した。しかし、レオン以外の一族を手にかけたザラに、“兄から逃れたいから連れ出して”と懇願するアレン。
そして、“勇者の目を喰らえば、勇者と同じ強さを手に入れる”という言い伝えを思い出したザラは、アレンを魔界に連れ帰り彼の目を喰らおうとする。ところが、自分の身に危険が迫ってもアレンは「いいよ、メイドさんなら…」と命乞いすらせず…。
この歪な関係を持つ復讐の物語を読んだ人たちからは、「過去一好きな作品」「悲鳴が出るほど面白い」「既にアニメ化してほしい」「勇者が1番怖いことあるんだ」など、多くのコメントが寄せられている。
「綺麗事で終わらせることもありません」作者・可燃餅さんに漫画創作へのこだわりをインタビュー

――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
ほんの些細な思い付きです。ふとした瞬間に、あの2人が頭の中に浮かんだことがきっかけでした。なので深い理由は無く、この2人だったらどんな人生を送るのだろうという単純な疑問が浮かび、そこから話を広げていきました。
――本エピソードでは、メイドのザラとアレンの歪でありながら絆を感じる関係が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
『世界から"悪”と称されても己の信念を成し遂げる為に期間限定の主従契約を結んだ者たちの復讐劇』として読んで欲しいと思っています。唯一心の拠り所だった使用人を勇者の兄に奪われた少年アレンと、主人である魔王の仇を討ちたい魔人ザラ。種族が違えど、同じ目的を持った者同士が手を組み物語は進んでいきます。また、はたから見たらザラとアレンは悪、2人の仇である勇者は善という立場を崩さないように心掛けています。ザラとアレンが過去にどれだけ苦しい思いをしたとしても、世間は2人の事情など知りません。もちろん勇者の異常性もです。寧ろ人類の脅威だった魔王を倒した男を殺そうとしている為、ザラとアレンは悪と名乗るにはうってつけの存在です。そして本作品は復讐がテーマなので、綺麗事で終わらせることもありません。是非そのポイントに注目しながら読んでいただけると幸いです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
ショート漫画の終盤で掲載した「アレンとザラが手を組むシーン」です。主従関係のように見えるがそうでは無い2人が、それらしいやり取りを通して協力関係を結ぶという構図になっています。この場面は、最もアレンとザラの歪な関係性を表せている場面として気に入っています。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
他作品に触れている時が主で、特に物語の展開面で着想を得やすいです。特に主要キャラクターの目的が全面に出されている作品が好きなのですが、展開に対してキャラクター達の抱えている目的がどれ程強く絡んでいたりするのか等、長編漫画を描き慣れていない身として参考にさせていただいてることが多いです。
――今後の展望や目標をお教えください。
ひとまず、物語が大きく動く第一部を完成させたいと思っています。有難いことに、漫画として読みたいというお声も沢山頂いております。そのお気持ちにお応えしたく、また、初めての長編漫画に挑戦したかった為現在は白黒の漫画に落とし込んで物語を進めています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
『勇者の運命』を見つけて下さりありがとうございます!この漫画に出会えて良かったと思えるよう、全力で執筆して参ります!今後ともよろしくお願いいたします!
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。



























