
乃木坂46の岩本蓮加と冨里奈央がW主演を務めるドラマ「ふたりエスケープ」(毎週土曜深夜0:55-1:25、テレビ大阪ほか/Leminoプレミアムで独占配信)の第9話が放送・配信された。第9話では、前回「ひとりエスケープする」と言って突然姿を消してしまった先輩(岩本)の過去と、後輩(冨里)と仲良くなった経緯が明らかになった。(以下、ネタバレを含みます)
先輩・後輩の関係性をひもとく回想シーンが登場
同作は、田口囁一の同名コミック(一迅社刊)を実写化したもので、かわいいだけが取り柄で、無職にして「現実逃避のプロ」の先輩と、日々原稿に追われている「限界漫画家」の後輩が繰り広げる“現実逃避”コメディードラマ。日常生活で疲弊している現代人に“癒やし”を与えてくれる作品だ。
先輩がいなくなって1週間、マンションに残された後輩は、実家で見つけてきた先輩との写真から、高校時代のことを思い出す。引っ込み思案の後輩にとって、おしゃれな先輩は高校時代から憧れの存在。思い切って声をかけてツーショットを撮ってもらったのがその写真だった。
高校でのある日、後輩は図書室の壁に先輩が書いた「ここを憩いの場とする」との落書きを見つけ、「賛成に一票」と壁に書き込んでみる。すると後日「サボる時はここを利用する」という先輩による“規約”が書き込まれていた。こうして図書室の一角で、先輩と後輩だけでの秘密のやりとりがスタート。直接会わなくても壁の落書きで心を通わせ、校内でスルメをあぶったりする先輩の行動も漫画のネタにして、後輩の高校生活が楽しくなっていく。
後輩は思い出が詰まった先輩の姿を求めて、当てもなく街をさまよう。何回も通ったアーケードや、一緒に相撲を取った公園を捜してみても先輩はいない。「いきなり消えるなんてひどくない…さよならくらい言えよ」と思いを絞り出す後輩の姿が切ない。一晩中捜し回った後輩が落ち込んでマンションに帰ってくると、玄関前にタコ焼きを持って佇む先輩がいた。
先輩の帰宅を喜ぶ後輩「先輩は私の恩人なんですから」
どうして急にいなくなったのか――。2人で公園に行き、タコ焼きを食べながら先輩は「ちょっと怖くなったんだよ」と言う。第8話で後輩が口にした「私が養ってあげます」の軽口が心に引っかかって、「このままズルズル居ついちゃいそうな気がして」と心に微妙な変化があったようだ。
だが、そんな気ままな“プロ無職”の先輩は、マンションに帰ればソファーに寝そべっていつもの自堕落な姿に。それでも後輩は1週間ぶりに帰ってきた先輩を怒るでもなく、この日はひたすら甘やかすことにした。
突然先輩が「1週間の成果」として見せたのは、親戚の家で採ってきたという砂金の粒。生活費の足しにするつもりだったようだが、それには相場も安く量も少な過ぎた。やっぱり常識の枠には収まらない先輩だが、後輩にとっては帰ってきてくれただけでうれしい。「先輩は私の恩人なんですから」とのさりげない一言にいろんな思いを込めていた。
というのも、実は高校時代の写真にまつわる思い出には続きが。一緒に写真を撮った後輩はウキウキしながら図書室に走り、壁に先輩への返信を書き込む。先輩が書いた「お前もマンガ家になれば笑」の一言が、後輩の人生を決めたのだった。
気ままに授業をサボり、スルメをあぶったりする先輩の自由人ぶりは高校時代から今に至るまで変わっていない。一見今までと変わっていないような会話のやりとりも、今回は先輩にどんなダメ人間でもそばにいてほしいという、後輩の思いがのぞく瞬間がある。
視聴者からは「憧れの先輩へのアプローチが見ててドキドキした!!」「蓮加もなおなおも制服が似合い過ぎて尊い」「メガネ奈央ちゃんかわい過ぎた」と回想シーンに注目する声や、「先輩と後輩の関係性いいなぁ」と、高校から続く名バディぶりに引きつけられたという感想が続出した。
◆文=大宮高史
































