
未来の文人か、現在の文太か…四季が選択する
兆は四季に再びナノレセプターを飲ませようとする。飲めば混乱は収まるが、文太との半年におよぶかりそめの夫婦生活の記憶は消えてしまう。
文太が密かにその様子を見守る中、四季は驚きの決断をした。
「わかった。さよなら」と言って、手に持っていたナノレセプターの瓶をフッと吹き飛ばしたのだ。四季は誤って兆が作ったエスパーが発現するEカプセルを飲み、“フッ飛ばし系”エスパーとなっていたのだが、ここでその力を活用したのは皮肉といえようか。
そして四季は言う。「私の“ぶんちゃん”は文太。あなたじゃない」。そこに文太が姿を現し、2人は歩み寄って抱き合った。
振り返ると第7話の中盤、四季は自宅に帰って来て手を洗っている文太の背中に甘えるようにおでこをつけた。そして、エスパーとして心が読める文太に「何を考えているでしょうか」と問い、「それじゃ聞こえませんよ」と文太が言うと、文太の手をとって自分のほほに当てた。
「嫌いになった?一緒にいたくない?」。四季の心の声に文太は小さく首を振り、「嫌いなわけないでしょう」と答えた。文太が濡れてしまったほほを拭いてやると、四季は文太の胸に手をあて「聞こえたらいいのに」とポツリ。本当の声を求めた四季の切ない言葉だったが、第4話で描かれたように文太の思いは「愛してるよ」なのだ。
かりそめで始まった文太と四季だったが、いつしか本当の愛が生まれていた。視聴者は「文太を選んでくれてよかった」「うれしい」「好きになっちゃうよね」とあんどする一方で、四季を守ろうとこの壮大な計画を実行している兆に対して「切ない」「かわいそうかも」といった声も上がった。
兆の四季を救うため、というのが何から救うのかというのはまだ明らかになっていない。また、市松の知る「1000万人が死ぬ」という未来も。ただ、兆の過去の改ざんは予定通りにはいかずに、ほころびができ始めたのは確か。まだまだ謎に満ちた本格SFの物語から目が離せない。
※宮崎あおいの「崎」は正しくは「たつさき」
◆文=ザテレビジョンドラマ部

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