最初に記事を出した出版社が“勝ち組”
ニコちゃんに会いに行った日向子は、彼から「どうしてそこまで必死になるのか?」と聞かれた。彼の友人が亡くなったのだから真相を突き止めないと、と答えた日向子だったが、「正直言うと、出版社の都合もある」と続けた。久保塚が真犯人だという確固たる証拠が掴めれば、それだけでセンセーショナルな記事になり、ファーストインパクトの効果は絶大だ。潜伏中の犯人について、ちょっとしたことでも最初に書いた出版社が“勝ち組”で、他社が記事にした後では、何を書いてももう遅い。事件の大きさやかかわる人物の知名度によっては、続報でさえも部数を持っていかれてしまうため、必死になっているところはある、と日向子は週刊誌の裏事情を隠さずに語った。そんなバカ正直な彼女に、ニコちゃんは「正直な子ね」と、さらに好感を持ち、何でも協力することを約束した。

ライバル誌も青島を追っていることが発覚
一方、青城の張り込みを命じられた阿久津(大倉空人)は、「週刊真実」の記者も青城を追っていることに気付き、デスクの北浜(赤ペン瀧川)に報告。北浜は面倒な事になったと頭を抱えながら、各方面への取材をさらに進めるように編集部全員に命じた。そんな中、日向子は行方不明の女子高生・橋本まどかからいまだに連絡が無いのかどうかを彼女の親に会って聞きたい、と申し出た。しかし、ベテラン記者の村井(夙川アトム)は「週刊誌に話してくれないのでは…」と難色を示す。青城とサングラス男が写った写真を見せれば、何か思い当たることがあるかもしれない、と食い下がる日向子だったが、この写真については警察もまだ知らない「週刊千石」の独占ネタのため、まどかの両親に見たことを口止めしなくてはならず、簡単には見せられない、と言われ、諦めた。

他誌に勝つために短期決戦でネタを狙う
だが北浜は、日向子に任せることに決めた。彼女は、そのまっすぐで正直な性格から取材対象者の心を開かせてきた実績があるからだ。それに、もし両親が警察に写真のことを話してしまっても、警察がすぐに動くとは限らない。編集部に問い合わせが来ても、北浜も村井も「外出中」で捕まらない。そう考えた北浜は、「週刊真実」に先を越されないために、多少のリスク覚悟の短期決戦に出ることにした。
日向子は、まどかの両親から有益な情報を得ることができるだろうか。そして、「週刊真実」より先に強力なネタをつかんで“勝ち組”になれるだろうか。
◆文=ザテレビジョンドラマ部































