
王進役:佐藤浩市 コメント
日本でこれだけの規模の作品を作るというのは新鮮さがあります。水滸伝は中国の話ですが、日本の時代劇と相通じる表現の仕方をしていますので、それをお客さんに面白く見ていただけたらうれしいなと思います。若松(節朗)監督とも日本の時代劇的な要素を入れる部分と、そこから離れてみる部分をシーンごとに話ができていました。過去にご一緒したことがあるので、お互い信頼してコミュニケーションが取れて良かったです。
中国のお話であっても、男同士の人と人のつながりや“漢(おとこ)”みたいなものを描いた“北方節”とも言える世界観があって、登場人物のみんなでその世界観を体現しています。数多くのキャラクターが登場し、裏切りや信頼などいろいろなものが交錯する中で、“漢”が描かれているところを楽しんでいただきたいなと思います。
馬桂役:松雪泰子 コメント
水滸伝という作品の壮絶さのとおり、撮影現場もクリエイティブで、大きなうねりのある波の中に参加しているような感覚でした。馬桂は、この物語に出てくる女性の中でもドラマチックな展開をする女性です。生い立ちを含めて非常に困難なものを抱えながら宋江さんと出会い、変化していきます。 私は信念をもって生きている女性だと捉えて演じていました。
キャラクターごとにエピソードがあるので、男性視点と女性視点で解釈が少し違う感覚になるのではないかなと感じています。男性の方がご覧になると生き様や魂の叫びといった熱い部分や苦しみ、またその苦しみの中で生き抜く重圧感を感じていただけると思います。そして、女性の方々がどのように感じていただけるか、私自身楽しみにしております。
若松節朗監督 コメント
(佐藤浩市について)
衣装合わせに登場した浩市さん。「俺は日本一、衣装合わせが早い俳優だよ。さあ10分で終わろう」。緊張感漂う中で、いつものせっかちな決めぜりふだ。そんなことは無理と知ってても、あえて発する言葉の端々に俳優界をけん引する重みと、その逆の子供のようなおちゃめな格好良さに、誰もが魅了されるのである。王進登場で漢たちの魅力に拍車が掛かる。武術師範の心技をお見逃しなく。
(松雪泰子について)
凛と背筋を伸ばした立ち姿。そして内に赤々と燃え滾る激情。私たちのインスピレーションが見事にハマり、壮絶な芝居の数々を演じていただいた。漢たちの壮絶な闘いの裏側で翻弄(ほんろう)される女性たちの物語も、他を圧倒する“北方謙三版”「水滸伝」の面白さの1つです。生と死、そして喜びと悲しみのドラマにご期待ください。


































