
コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、パイコミックスで連載中の竹内絢香さんが描く『ロンドンバディーズ』よりepisode03をピックアップ。
竹内絢香さんが11月25日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、8,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、竹内絢香さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
60年代で生きる女性警官の悩み

60年代のロンドンを舞台にした本作。
女性警官のホーキンスは、タイトスカートにヒールの靴で犯人を追っていた。しかし動きずらさからつまずいてしまい、別の男性警部が犯人を捕まえる。
さらにホーキンスが事情聴取に一人で行くと、“ポリスマン”と約束したと言い、取り合ってもらえない。女性であることにより、日々の業務がスムーズにいかないことが多く、モヤモヤしていた時、街で超ミニスカートのワンピースがウィンドウに飾られているのを見る。それはとても走りやすそうに見え、「これだわー!」と思ったホーキンスは店内へ。
店員のローズに声を掛けられ「走れますよね!?」と言うホーキンスは、自分の事情を説明。女というだけで周りから厳しい言葉や態度を取られた経験のあるローズは、ホーキンスの状況に自分を重ね共感。そして
「アタシが自由に動けて アンタにピッタリの一着を仕立ててあげる」
と提案してくれて…?
作品を読んだ読者からは、「やってやろうじゃないかと奮い立たせてくれる言葉がたくさんあった」「なんだろ、泣きそうになった」「カラーで見たい漫画」「良すぎるって…!」など、反響の声が多く寄せられている。
作者・竹内絢香さん「読者が夢中になれる、楽しいものを届けたい!」

――『ロンドンバディーズ』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
2018年ごろから1960年代イギリスに関する漫画やイラストを製作していました。
当時ロンバディの原型となる作品を連載していたのですが、始まってすぐに連載先レーベルの閉鎖が決まり、打ち切り状態になってしまい……。
様々な作品に取り組み漫画家を続けながらも、続きを描きたいという気持ちをずっと持っていまして、2023年にふたたび別のレーベルで描かせていただけることになったのですが、なんとそちらも半年ほどで突如閉鎖されることになってしまったのです。
さすがに途方に暮れていた時、これまでの経緯と作品をずっと見守ってくださっていた現担当さんから同じキャラクターと世界観の漫画を描きおろし作品として完結させる機会を頂いたのですが、制作をすすめるうちに「これ面白いし、連載できるんじゃね…?」と欲が出てしまい…(笑)。
その後現在の連載先である「パイコミックス」さんでたくさんの方に助けていただき、作品を再び世に出す機会を頂いて、現在に至ります。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
読者が夢中になれる、楽しいものを届けたい!という気持ちで作っています。
私は基本人生は苦行だと泣きながら生きてきたので(笑)、同じように感じている方が、漫画を読んでいる間はその苦しさを忘れられるような引き込む力のある作品になればと願っています。
最近は、とにかくキャラクターが魅力的に見えることを第一に制作に励んでいます。
――『ロンドンバディーズ』episode03のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
エピローグに当たる、ラストでホーキンスとローズがお茶をしているシーンが好きです。
異なるタイプの人たちが出会って、お互いによりよくなっていくという関係性が好きなので、ふたりが一緒にいることで人生がより豊かになっているという感じが描けたかなと思っています。
――X(旧Twitter)の投稿には多くの読者から反響があったと思いますが、特に印象に残っているコメントなどはありますか?
コメントはどれも思い返してにこにこしてしまうほど嬉しいのですが、「知らぬ間に救われた気分」というのは染みました。
私自身が漫画や映画、小説や音楽にずっと救われてきたので自分の作品もその一端になれたとしたら、感激です。
――竹内絢香さんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
2025年はしばらくぶりに新連載を持たせていただき、ベストを尽くそうと必死で泡を吹いているうちに過ぎていった1年でした。
私は作品作りのために資料を読むのが大好きなのですが、そこに注力するあまり漫画を面白くすること自体を怠ってしまうような感があり、背景の勉強にのめりこみすぎないようにしていたこと、生活環境が大きく変わったことなどから、資料を読んだり参考作品を観たりすることがあまりできず、「貯金で走ってきた」みたいな1年でもありました。
来年からはさらに漫画を面白くするために、いろいろなものを観たり勉強したりする時間を増やしながら作品を魅力的にしていきたいです。
また、ロンドンの漫画を描いているので、ロンドンで暮らしながら漫画を描くいうことが、近いうちに叶えたい目標です。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
こんなにたくさんコンテンツがあふれた時代に、『ロンドンバディーズ』を見つけて読んでくださってありがとうございます!
まだまだ面白いものがお届けできるように張り切って制作していますので、ぜひ今後も覗いてやってください~。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
■作者X(旧Twitter):竹内絢香[@ayakatakeuchi56]
■作者Instagram:竹内絢香[@ayakatakeuchi56]
■作者pixiv:竹内絢香
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