
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、漫画『コンタクトにしない理由』を紹介する。作者のきえさんが、11月17日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、きえさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
彼女が眼鏡を選び続ける理由

メガネをかけた女性は、ある日コンタクトのチラシを受け取った。チラシを見ていると、これまで言われてきた「なんでコンタクトにしないの?」「メガネない方がかわいいのに」という言葉が脳裏に浮かび上がってくる。
そんな言葉を思い返した彼女は、“全部余計なお世話”だと一蹴。メガネには、“見たくないものは見えなくできる”という大きなメリットがあるからで…。
このメガネをかける理由を描いた漫画を読んだ人たちからは、「見え過ぎると疲れるからね」「芯があって格好良い」「あまりにも素敵な生き方」「最後のモノローグが最高」など、多くのコメントが寄せられている。
「そんな彼女の後ろ向きで前向きな強さを込めた」作者・きえさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?
前作でチラシ配りバイトの女の子の話(参考)を描いていて、ふと『コンタクトのチラシを渡されやすい人ってどんな人だろう?』と思ったんです。そこで、『多分メガネかけてる人だ』と気づいたのがきっかけでした。もちろん、体質的にコンタクトにできない人もいますが、『あえてメガネを選んでいる人は、どうしてだろう?そこに何か理由やメリットがあるのかな?』と考え始めて…。『もしかしたら、こういう理由でメガネを選んでいる人もいるのかも!』とひらめき、漫画にしました。少しドキドキしながらの投稿でしたが、共感や「そういう視点もあったのか」という声をいただきとても嬉しかったです。
――本作では、「見たくないものを見えなくできるんだから」と笑う姿が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
ありがとうございます!今回こだわったのは、“彼女にとってメガネがどんな意味を持つのか”という部分です。彼女にとって、メガネを外していられる時間は「心のオアシス」のようなものです。どんな現実も、自分が見えていないとそれは「ないもの」。世界がぼやけることで、自分だけの静かな場所に戻れる、そんな「安心できる世界」が裸眼の景色なんですね。少し極端かもしれませんが、彼女にとってメガネを通した鮮明な世界は「異世界」みたいなもので…毎日異世界転移しているような(苦笑)。「これがあるから、生きていける」そんな彼女の後ろ向きで前向きな強さを込めたので、そこに注目して読んでいただけたら嬉しいです。ちなみに裏設定として、彼女は1度コンタクトも試したことがあるのですが、あまりに全てが鮮明に見えすぎてしまいすぐやめたという過去もあります。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
やっぱり最後のふっと笑う姿ですね。メガネを外した瞬間、彼女にとって“安心できる場所”が一気に広がる。その表情に、彼女の気持ちをすべて詰めました。「こんなに落ち着く自分の場所にすぐ帰られるのに、どうしてコンタクトを勧められるんだろう?」と本気で思ってます。
――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。
漫画はフィクションですが、どこか“現実でもありそうだな”と思ってもらえる空気感は大切にしています。自分が描きたい話と、読者の皆さんが求めているもの…そのバランスを探りながら色々と試行錯誤しているところです。こうしてインタビューしていただけていることが『すり合わせが少しうまくいってるのかな』とか思ってます(笑)。それから、これまで出会ってきた人たちがキャラクターのモデルになることも多いので、おうち大好きの自分でも人と会う時間はやっぱり大事だなと…!!
――今後の展望や目標をお教えください。
1番の目標は書籍化です!自分が描いた漫画が書店に並んでいる光景を見てみたい!そしてそこから先も読者に長く愛される漫画家として描き続けていきたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつもありがとうございます!作品を見ていただけること、リアクションいただけることが本当に制作の励みになってます(いやホントに…!!)。これからもおもしろい漫画をたくさん描いていきますのでよろしくお願いします!
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。






























