BSよしもと(BS265※全国無料)で放送中のエンタメ情報バラエティー「東野山里のインプット」(毎月第3・第4日曜夜11:00-11:30※5週ある場合は第4第5日曜)。本番組は、日々アウトプットばかりしている東野幸治と山里亮太が、おもしろエンタメ情報をインプットして学ぶというもの。毎回様々なジャンルからゲストを迎え、インプットされる情報はどれも興味深いものばかりだ。WEBザテレビジョンでは過去の“神回”をピックアップして振り返る。今回は、オズワルド・畠中悠の回を振り返る。「中島みゆき」をテーマに、彼女の楽曲がいかに自身の人生に影響を与えたかを語るとともに、哀愁漂うオリジナルソングを披露し、東野と山里を爆笑の渦に巻き込んだ。
芸人人生の原点は中島みゆき…「重き荷を負いて」に背中を押された18歳
今回のゲストは、独特の空気感を持つオズワルドの畠中悠。彼がインプットしたいテーマは、日本を代表するシンガーソングライター、中島みゆきだ。母親の影響で幼少期から聴いていたという畠中は、自身が芸人を目指したきっかけも中島みゆきの楽曲にあったと明かす。
18歳で地元の北海道・函館で就職し、車の運転の仕事をしていた畠中。ある日、仕事中に中島みゆきの曲「重き荷を負いて」を聴き、「がんばってから死にたいな」という歌詞に衝撃を受けたという。「当時、仕事で荷物は運んでいたが、人生において何の『重き荷』も背負っていない、何も頑張っていない」と痛感した彼は、一念発起して上京。お笑いの道を志すことになったというエピソード、「現代人にこそ中島みゆきさんを聴いてほしい」と名曲「時代」を語り、東野と山里を感心させた。
M-1敗退の夜に沁みた「誕生」の包容力
畠中は続けて、芸人として苦しい時期を支えてくれた曲として「誕生」を紹介する。昨年のM-1グランプリ敗者復活戦で敗れ、決勝に行けなかった夜、この曲を聴いて涙したという。
“生まれた時だれもが祝福してくれた、その言葉を思い出して”という歌詞のメッセージを挙げ、中島みゆきの歌は「どんな人間でも、生まれた瞬間は歓迎されていたんだよ」と肯定してくれる包容力の塊だと熱弁。
「世の中には望まれていないと感じてしまう人もいるかもしれないが、2番にはそんな人たちを思いやる歌詞もちゃんとある」と、中島みゆきの視点の深さと優しさを力説した。これには東野も「1回戦で落ちた芸人にも刺さる？」とツッコみつつ、その深さに納得の表情を見せた。
松本人志への憧れと“恨み節”？ 名曲「松本さん」にスタジオ爆笑
番組後半では、コロナ禍をきっかけに始めたというギターで、畠中のオリジナルソングを披露することに。もう20曲以上作っているという畠中は、曲を大学ノートに書き溜めた「ギターの本」を広げ、東野、山里を「すげえ」と驚かせる。
ここで歌ったオリジナルソング「コンビニエンスマン」は畠中が初めて作った曲で、中島みゆき、さだましの曲も収録したT字路s(伊藤妙子、篠田智仁によるギターボーカル、ベースのデュオ。ドラマ『だが、情熱はある』の劇伴を担当)のカバーアルバムにも収録されたという本格的な一曲。切ないメロディーと「何のとりえもない人間ですから 優しさくらいは誰よりも」という実直な歌詞に、東野と山里も聴き入った。
そして最後に披露されたのが、問題作「松本さん」。ダウンタウン・松本人志への憧れを歌った曲だが、歌詞が進むにつれ雲行きが怪しくなる。「オズワルドにはもっと静かな漫才を期待していた」という、M-1グランプリ2020で松本から受けた審査コメントを引用し、点数が伸びなかったことへの複雑な心境を哀愁たっぷりに歌い上げる。
「(83点という)得点はまるでコンクリートのような色に見えた」というフレーズが飛び出すと、東野と山里は手を叩いて大爆笑。「(松本への)悪口やないか！」「すごい歌！」と絶賛され、畠中のシンガーソングライターとしての才能が爆発した回となった。
YouTube「BSよしもと公式チャンネル」では過去回もノーカットで公開中
今回の放送では、畠中の朴訥とした語り口と、核心を突くオリジナルソングが光り、笑いと感動(？)が入り混じる神回となった。中島みゆきの歌詞の深さを再確認するとともに、オズワルド畠中の新たな一面がインプットされたことだろう。
「東野山里のインプット」はBSよしもとにて、毎月第3・第4日曜夜11:00-11:30に放送(5週ある場合は第4第5日曜)。過去回はYouTubeの「BSよしもと公式チャンネル」でノーカット配信されており、この記事で紹介した「松本さん」のフルバージョンも視聴可能だ。
次回最新回は2026年1月2日(金)の新春スペシャル。ゲストにガクテンソク奥田を迎えて「鎌倉時代」をインプットする。
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