鈴木保奈美「一つの出来事には関わる人の数だけ理由があり、理由の数だけ物語がある」
誰と誰の、あるいは何と何の「対決」なのか、ということをずっと考えています。
一つの出来事には関わる人の数だけ理由があり、理由の数だけ物語がある。一つの正解はなく、勝ち負けもない。霧の中を手探りで進むような、けれど確実に先に光は見えている。そんなイメージを保ちつつ取り組もうと思います。
脚本・渡邉真子「立場が違えば、物事の正しさも変わるものなのかもしれない」
“正しい”世の中がいいに決まっている。だけど、それは誰にとっての正しさなのか。立場が違えば、物事の正しさも変わるものなのかもしれない。原作を拝読した時に、そんなことを感じました。月村先生が書かれた原作が放つメッセージは、大変感慨深く、今の時代にふさわしいもので、私も脚本を書かせていただくのに、とてもやりがいを感じるものでした。
松本若菜さん、鈴木保奈美さんが演じてくださる姿をイメージしながら執筆に向かうと、どんどんキャラクターが動き出し、大変筆が進みました。立場も年齢も違う、対立する二人の女性を、私も一視聴者として大ファンのお二人がどのように演じてくださるのか、とても楽しみです。皆さま、ご期待ください。
音楽・小山絵里奈「作品に込められた痛みと希望を、音楽でそっと包み込みたい」
このドラマは、静かな怒りと深い祈りが交差する物語でした。ままならない現実の中で、差別や葛藤と向き合いながら、それでも誰かの未来を守ろうとする、そんな二人の主人公の“対決”の姿に、私は、音楽で寄り添いたいと思いました。
母と娘、記者と理事、そして過去と今。それぞれの選択が交差する瞬間に、言葉にならない彼女たちの思いを、そっと音楽で伝えたい。私自身も母であり、女性として社会と向き合ってきました。だからこそ、この作品に込められた痛みと希望を、音楽でそっと包み込みたかった。視聴者の皆さんが、登場人物たちの声なき声に耳を澄ませてくださることを願っています。
演出・池田千尋「誰が悪いかを暴くものでも、何が正しいかを定めるものでもない」
彼女たちは一体何と「対決」しているのか、最初に考えたのはそれでした。
このドラマは、誰が悪いかを暴くものでも、何が正しいかを定めるものでもありません。人は「正義」を手にした時、自分の正義以外を攻撃してしまうことがある。人はみなそれぞれに違うという当たり前のことを忘れてしまう。対決するとしたら、そんな自分自身とではないか。人によっていろんな正義がある、みんな一生懸命に生きている。それでいいんだという思いで、これから撮影に向かいます。
ドラマにリアルな厚みを持たせてくださるだろう素晴らしいキャストの皆さんの競演をぜひお楽しみください。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。






























