
高石あかりがヒロインを務める連続テレビ小説「ばけばけ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。12月18日放送の第59回では、トキ(高石)の怪談にすっかり魅了されたヘブン(トミー・バストウ)が、何度も怪談を求める中で互いの過去を打ち明け合い、少しずつ心の距離を縮めていく様子が描かれた。 (以下、ストーリーのネタバレがあります)
ヘブン、トキへ何度も怪談を求める…“怪談の一夜”が互いの過去を開く鍵に
トキとヘブンの怪談語りから一夜。2人はまだまだ話し足りない様子で、ヘブンはトキが語った「鳥取の布団」の内容を書き起こすことに夢中。学校を休みたいと言い出すほどの熱中ぶりだ。
「この怪談は誰に聞いた話?」と尋ねられたトキは、少し視線を落とし「前の夫から聞いたものです」と告白。明るいトキの過去に“夫”の存在があったことに、ヘブンは驚きを隠せない。それでも夜にはまた怪談を語る約束をし、2人は各々の仕事へと向かう。
怪談と運命の出会いをしたヘブンは、授業中も終始ご機嫌。「すべての景色が違って見える」と浮き立つような表情を見せ、先日までの沈んだ様子とはまるで別人だ。その変化を敏感に察した錦織(吉沢亮)は、お祓いに同行した正木(日高由起刀)から、ヘブンが怪談に強い関心を持っていると聞かされる。
トキに協力を頼めばヘブンをつなぎとめられるかもしれない。しかし、同時にそれはヘブンの帰国を早めることにもつながりかねない…。錦織は複雑な気持ちを抱く。

トキ、自分の言葉で語る「子捨ての話」 ヘブンは封じていた過去を打ち明ける
夜になり、2人は再びろうそくを挟んで向き合う。トキが静かに語り始めたのは「子捨ての話」。
人の命が、ろうそくの火よりも簡単に消えてしまう時代のお話。出雲の国・持田の浦に住む貧しい夫婦は、子どもが産まれるたびに川へ捨てていた。しかし暮らしが豊かになった頃、産まれた赤子を初めて育てることに。ある月夜、父が子守歌を歌っていると、赤子が口を開き「おとっつあんが私を最後に捨てた時も、こげに月がきれいな夜でした」と語り出す——。
トキの怪談に聞き入るヘブン。そして、今まで秘めていた自分の過去を語り出す。父親が自分と母親を捨てたこと、許すことはできないこと。
そんなヘブンに、トキは自分の考えを初めて自分の言葉で伝える。「子捨ての話、私はこう思います。なんべん捨てられても、この子は同じ親のもとに産まれた。この子の親を思う気持ちは強い。それを知ったこの親は、この子を大切に育てると思います。相手の気持ちを知ることで、“ええこと”になったらええなぁって思います」
その言葉に、険しかったヘブンの表情がふっと緩む。「ワタシ、エエコト、シマス。シジミサン(※トキのこと)、カンガエ、コトバ、スバラシイ」。2人が初めて“心の内”で触れ合った瞬間だった。

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白泉社
発売日: 2025/10/31































