ダンシング・ヒーローのブームはまだ終わらない! ミュージックビデオから見る新しい楽しみ方
2018年になり、さまざまなダンスニュースが飛び交うなか、あえて昨年大ヒットした「ダンシング・ヒーロー」について、まだあまり知られていないことがあるので、この機会に紹介したい。
「ダンシング・ヒーロー」といえば、大阪府立登美丘高校ダンス部の「バブリーダンス」に使用された楽曲で、2017年はダンス界を飛び越えて、社会現象を巻き起こしたことも記憶に新しい。
さらに、荻野目洋子と大阪府立登美丘高校ダンス部がコラボしたり、昨年末にCDとして再販された「ダンシング・ヒーロー」が、リバイバルヒットになるなど、"ダンスと音楽が起こした奇跡"と呼べる大ブームを巻き起こした。
ここで、あらたな「ダンシング・ヒーロー」の情報として紹介したいのが、2014年にYouTubeで公開された同曲のミュージックビデオだ。
年末年始に音楽ランキングをテレビで見た方なら気づいたと思うが、このミュージックビデオには、多数のダンサーが出演していて、中には超有名ダンサーも混じっている。そして、ダンサーだけでなく振付も超個性的で、あの有名ダンサーがこんな振付やっちゃうの?! という衝撃的な映像にもなっているので、みどころをまとめてみた。
DA PUMPにRADIO FISHのメンバーが出演。数年でのさらなる躍進に感動
「ダンシング・ヒーロー」のミュージックビデオは、総勢25名のダンサーが出演。その中で注目したいのが、最前列の目立つ位置で踊っているKENZO、FISHBOY、HICKY、mizukiflamingoの4人だ。
ダンスが好きな人なら、この4人がどれだけ実績を残してる有名なダンサーなのかお分かりだろう。国内だけでなく、海外でも実績を残しているトップクラスのダンサーである。
特にダブルセンターの位置にいるKENZOとFISHBOYに注目してほしい。KENZOは、当時からDA PUMPとして活躍していて、3年半たった今では、DA PUMPの活動と並行してソロでプロダンサーとして世界大会で優勝したり、ブランドのモデルを務めたりなど、ダンサーの社会的知名度を上げるために精力的に活躍している。一方、FISHBOYは、この時期はまだRADIO FISHとして活動はしていないが、「スタードラフト会議」など、メディアに出る機会がもっとも多いダンサーとして注目されていた。そこから、皆さんもご存知のRADIO FISHの「PEFECT HUMAN」に繋がるというわけだ。
ミュージックビデオの公開から3年半たった今、この2人の躍進を考えるとよくここまでダンサーの知名度をあげてくれたなと感動するし、3年半ってすごく早いスピードで進んでいるんだなと実感させられる。
ダンサーの活躍と歴史の流れを感じさせる、感慨深いミュージックビデオなのだ。
とんねるずからめちゃイケへ。ダンシング・ヒーローの振付のルーツとは?
有名なプロダンサーが出演していると紹介してきたが、振付にも注目してもらいたい。
この特徴的な振付、どこかで見たことないだろうか?
思い出せない方のためにネタばらしをすると、昨年10月に放送された「めちゃイケ」の『岡村オファーシリーズ』で三浦大知が出演した際に、岡村隆史と平野ノラが踊っていたダンスなのだ。DMダンサー(三浦大知のダンサー)や三浦大知も踊っていたこともあり、印象に残っている方も多いだろう。
実はこの振付、ルーツは「とんねるずのみなさんのおかげです。」内の"貧乏家の人々"というコントで生まれた踊りなのだ。
とんねるずと荻野目洋子が貧乏一家を演じている最中に「ダンシング・ヒーロー」がかかると決まって踊り出すこの振付。岡村隆史は「ゴイゴイスー」だけでなく「ダンシング・ヒーロー」のダンスネタをお笑いリスペクトとしてネタに盛り込んでいた。
そんなお笑い番組から生まれた背景を持つ「ダンシング・ヒーロー」の振付。ミュージックビデオでも、そのコミカルさをダンサーたちが、絶妙な"スキルと遊びの間"で踊りきっている。
シュールな顔してコミカルなダンスをキレキレで踊るギャップ、クラブで揺れているようなグルーヴ、リハーサルがなかったのかのようなちょっとしたグダグダ感。プロダンサーが真剣にダンスで遊ぶとこんなにリスナーを惹きつける映像を生み出すのかと思わず感心してしまうミュージックビデオになっている。
特にKENZOとFISHBOYの顔サー(表情で見せるダンサーの名称)ぶりも必見。これが高みにいくプロの表現力なのだ。
ダンスシーンがリバイバルヒットを実現させた「ダンシング・ヒーロー」。2017年だけで終わらせるのはもったいない。ミュージックビデオにも注目してみよう!
参考動画(とんねるず版)
https://youtu.be/DWfbwx7li-Y