――シーズン16から“衝撃的なマリコのワンカット”企画が始まるなど、SNSでの宣伝にも力を入れているなと思うのですが。
エンディングと次回予告の間にCMが入るんですけど、そこであまり視聴率を落としたくなくて、“衝撃的なマリコのワンカット”を始めました。予告でも使いやすい画になるし、ちょっとでも次回予告を見てもらえたらうれしいなと思い、あの3秒を付けたんです。
ある日、この3秒がネットでバズり始めて、「あれ?」という感じだったんですが、これを宣伝戦略にして、SNS展開するという決まりにすればいいなと思いました。作品内容の紹介にもなって、宣伝戦略にも使えるツールとして重宝しています。
――第13話では、ラテ欄の“宇宙”と“巨大なバラ”というワードが「ゴジラ」の花の怪獣・ビオランテを連想させると、SNSで話題になりました
正直、ラテ欄がツイッターでバズるっていうのが、私の感覚的には意味が分からなくて(笑)。どちらかと言うと、ラテ欄は新聞をじっくり家で読むような中高年以上の方々が見るものだと思っていたので、それがツイッターでネタになっているというのは、ちょっと想像していませんでした。やってみるもんですね(笑)。SNSでバズらせようと思っていたわけではありませんが、決められた文字数の中で「どれだけ驚かせてやろうか」というのは、毎週、悪戦苦闘しているところですね。
――仮面ライダーオーズを演じた、呂太役の渡部秀さんが「バイクの方が格好良い」というせりふを言うなど、“科捜研”の外の世界に言及する“メタ”な視点も多いように感じます。
それは新しさというよりは、作り手としてちょっと楽しんでいるところですね。お客さんが引かない程度に、僕らは僕らで遊べればいいなという思いでやっています。土門(内藤剛志)さんが出張で東京に帰るときに、蒲原(石井一彰)に「捜査一課長直々の指名らしいな」って言わせたり。それでお客さんも一緒に楽しんでくれればいいなという思いですね。
※編集部注…内藤は同局の「警視庁・捜査一課長」シリーズで主演を務めている。
――「科捜研の女」と「相棒」(テレビ朝日系)シリーズにも登場する架空の国“エルドビア共和国”も、その点では一緒なのでしょうか?
あれは作家さんが一緒なんです。櫻井武晴さんとか、戸田山雅司さんとか、元々「相棒」を担当されていた方が科捜研も担当していたりするので、ある意味“(C)テレビ朝日・東映”の国名というか。東映世界の中だけに存在している、麻薬を栽培していて、悪い人がいっぱいいる架空の国です(笑)。「相棒」とファン層がかぶっていると思うので、両作品を楽しんでもらえればいいなと思います。
逆に言うと、「これを『相棒』の人たちにも引き継いでほしいな」って思います。「科捜研の女」と「相棒」の共有財産として、これからもお互いに勝手に設定を付け加えていきたいですね(笑)。
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