今は“家族愛”がテーマの作品が響きます
――「悩みの解決のヒントをもらえる」とおっしゃってましたが、映画を見るときは、主人公を自分に置き換えたりしますか?
僕、感情移入が激しいんです。18歳頃の僕の理想のタイプがペネロペ・クルスだったんですが、彼女の出演作「バニラスカイ」(2001年、アメリカ)という映画で「人は苦さを味わってこそ、その甘さが分かるんだ」という名言があったんです。
当時、大失恋をしていたんですけど、“苦い経験も重ねれば重ねるほど、いつか自分が幸せになったときに、なおさら幸せになれる”というポジティブなメッセージがこもっていて、とっても感動しました。そういう作品は色あせずに、自分の心の中に刻まれています。
失恋したとき、自分を鼓舞するとき、仕事で葛藤したときは“この映画を見る”っていう作品もあります。
その中でも、今の僕に一番響くのは「家族愛」をテーマにした作品ですね。僕がいま33歳で、父親がことし80歳になるんですけど、父が難病と闘っていて。
なので「家族愛」とか、「父親に認めてもらいたい」というテーマの作品とか、「生きている間に向き合いたい」という思いがこもっている映画に引かれることが多いです。
そういう作品を見るともっと父親と話したくなります。僕と父はすごく距離も近くて、親友みたいな関係で、子どものころから土日はサッカーに連れていってくれたり、本や作品を誕生日にいっぱいもらっていたので…。
父、母と映画館に行った記憶は僕の中に一生刻まれています。なので、皆さんも一人で見るのも素敵なことなんですが、ぜひともご家族で見るのもいい経験だと思います。今は父親のタイミングも見計らって、家族で「チャーチル」(「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」、公開中)を見に行けたらなと思っています。
コトブキツカサと「番組で映画祭に行きたい!」
――共演者の映画パーソナリティー・コトブキツカサさんはどんな方ですか?
コトブキさんとはこれまでにも試写会などでお会いしたことはあったのですが、こうしてちゃんとお話させてもらうのは今回が初めてでした。
とにかくエネルギッシュな方。それでいて、クレバーでインテリジェントな方ですね。話の中でも、伝えなくてはいけないポイントの話し方に緩急があって、聞いている方もすごく気持ちいいんですよね。
だからコトブキさんが女の子だったら、僕、速攻ほれてますね(笑)。言葉遣いでも持っていかれるし、楽しい、楽しい!
収録はバーのセットでやっていますが、お酒ではなくて、コトブキさんの言葉に酔っています。コトブキさんの手の上で転がされて…完全にテクニシャンです(笑)。
――この番組でやりたいことはありますか?
何かの映画祭にコトブキさんと突撃したいです! できればカンヌ映画祭やアカデミー賞に一緒に行きたい。コトブキさんと海外に向けてタッグを組みたいですね。可能性しか感じません!(笑)
あと、単純にコトブキさんと一緒に映画を見て、ご飯食べてみたいです。もちろん業界の大先輩なのですが、単純に“いいお兄ちゃん”という印象なので。
毎週木曜夜11:00-11:30
BS日テレにて放送
出演=ハリー杉山、コトブキツカサ
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