――この作品に出演するにあたって、阿字野壮介役の諏訪部順一さんはショパン全集を買われたそうですが、花江さんはショパンをお聴きになられましたか?
聴きましたよ! まず、演奏するのが難しそうだなって思いました。ショパンは「小犬のワルツ」などを聴きました。クラシックって今まで人生の中で通ってきたどの音楽とも違って、本当に只々奇麗だし、奥が深いなって思いました。演奏者が違うと、同じ曲でも全然違うので。
ショパンは演奏するのが難しいっていう言葉が、作中でも出てくるんです。あんまり専門的な事は言えないんですけど、クラシックにハマる方の気持ちがすごく理解できますし、もっと良い環境で聴きたいなって思いました。その時は、YouTubeで誰かが弾いているショパンを聴いたので(笑)。もっとシアタールームとかオーディオルームみたいなのを自分の部屋に設けて、ワイン片手に聴きたいなって思いますね(笑)。あと、コンサートに行ってみたいです。「生の音って全然違うんだろうな」って。何回かはTVアニメ「四月は君の嘘」の時にあるんですけど、改めて行ってみたいなと。
――では、最後にこれからご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。
原作を、アニメと同時進行くらいで読めたらいいなと思いながら読んでいたんですけど、読んでいて、ページが止まらなかったです。でも、実は最後までは読んでないんですけどね。勿体なくて(笑)。
若干、色んな方からネタバレを言われて知ってるんですけど(笑)、読んでいて修平は人間らしくて共感できるキャラクターですし、僕も応援してあげたいなっていう気持ちと、ちょっと好きになれないなっていう気持ちが混在ています(笑)。
ピアノ、音楽を通して、皆さんに何か伝えられる物が「ピアノの森」にはあると思いますし、どのキャラクターに重きを置くというか、どのキャラクターに感情移入するかっていうのは人それぞれだと思うので、そのキャラクターと自分を置き換えてみたり、全く違うキャラクターに憧れるのもいいですし。音楽って人の心を動かすと思うので、何かを感じて見ていただけたら嬉しいですね。
あと、最後にかけてショパン・コンクールが盛り上がって、丁寧に描かれていると思うので、原作をご存知の方も、アニメで初めて見る方も、結末を楽しみにしていただけたら嬉しいです。