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山田洋次監督と再タッグ! 中村勘三郎は歌舞伎界の“寅さん”!?

2010/07/20 14:05

山田洋次監督の手によって、現代の感覚が取り入れられた古典喜劇が誕生
山田洋次監督の手によって、現代の感覚が取り入れられた古典喜劇が誕生

東京・赤坂ACTシアターで公演中の「赤坂大歌舞伎」の公開舞台稽古が7月11日、都内で行われ、出演者の中村勘三郎と、演目の補綴(ほてい)を務めた山田洋次監督が取材に出席した。

歌舞伎を初めて見る人にも気軽に楽しんでもらえるようにと企画され、’08年に続き2度目の開催となる本公演。今回上演されるのは「鷺(さぎ)娘」と「人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)」の2演目。「鷺娘」は中村七之助による単独の歌舞伎舞踊で、娘に化けた白鷺の化身が恋の苦悩を踊りで表現する。山田監督が補綴を務めた「人情−」は、三遊亭円朝による落語を原作とした喜劇で、落ちぶれた左官の棟りょう・長兵衛(勘三郎)が、長兵衛のために自ら吉原に身を売った娘のお久を取り戻そうと奮闘する、笑いあり涙ありの人情芝居。

歌舞伎の舞台をカメラで撮影し、映画館で上映する「シネマ歌舞伎」でも、同作でタッグを組んだ2人。山田監督は「(歌舞伎の公演について勘三郎に)『もっとこうしたらいいよ』と、アドバイスをしていたら、(勘三郎に)『じゃあ、舞台も演出して下さいよ』と頼まれたんです。(「シネマ歌舞伎」とは)配役も変わって、また違った色合いになっていると思います」と経緯を明かした。

作品の出来について、勘三郎は「自分が出ている(同作の)シネマ歌舞伎を見たんですが、大笑いしてしまいました。自分の作品を見て自分で笑うということは、相当面白いってことですよ。人情芝居なので、“寅さん”に通じているところもあると思います」と、山田監督の代表シリーズである「男はつらいよ」を引き合いに出しながら、山田監督の脚本を絶賛。さらに、記者から“歌舞伎界の寅さん”と例えられた勘三郎は、照れながらも「(故・渥美清に)『見に行きたくなるような役者になってちょうだいね』と言われたことがありまして。その言葉を覚えてくれていたのか、渥美さんはそのあと毎回公演を見に来てくれましたね」と、渥美との思い出を振り返った。

最後に勘三郎は「(山田)監督によって、今の感覚が取り入れられて誰にでもわかるようなお話になっているので、是非初めての人に見てほしいです」とメッセージを送った。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

歌舞伎「赤坂大歌舞伎」
7月12日(月)〜29日(木)
赤坂ACTシアター

画像一覧
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  • 山田洋次監督の手によって、現代の感覚が取り入れられた古典喜劇が誕生
  • 【写真】中村勘三郎演じる、長兵衛(左)の間の抜けたキャラクターが笑いを誘う
  • 長兵衛(左)は、川へ身投げをしようとする男(右・中村勘太郎)と出会う
  • 女形のホープ・中村七之助が、恋に悩む美しい町娘を演じる「鷺娘」
  • 鷺の本性が現れ、苦しそうに羽ばたくクライマックスは最大の見せ場
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