せりふの裏にある感情
――激しい殺陣もありますね。
5~6年ぶりくらいですが、やっぱり本当に難しいなって思いますね。今までは℃-uteというアイドルでやらせていただいていて、体を動かす機会はあったんですけど、ダンスとは全然違うし、逆にダンスの癖が殺陣(の動きの中)に出ちゃったりするんですね。ピョンピョン跳ねちゃうと格好悪いという指摘も受けたりして。そういうのを直していくのが、自分の中では大変な作業でした。
今回は時代劇ではないので、刀の所作みたいなことを基礎からきっちり学んでやるというのはないんですけど、私が使っているのは日本刀の長い刀ですし、経験のある男性の皆さんから教えてもらって、いかに格好良く見せられるかなど教えていただいています。
――日比美思さんと女性同士の殺陣もありますね。男性と女性の違いはありますか?
男性は力が強いのはもちろんですが、速いんです。最初のころは全然スピードについていけなくて。日比ちゃんとやると女性同士というのもあるのか、気持ちで“今くる”とか分かるんですけど、男性、特に神尾(佑)さんは経験がある方なので、圧がすごいし、うわって振りかかってくる感じなんです。負けちゃいけないと思って戦っています。
――殺陣以外で、今回の作品で難しいことって何ですか?
せりふの裏にある感情をいかに出せるかってことですね。それが伝わらないと意味がないので、それが課題に一つではあります。
増子敦貴&日比美思は癒し!?
――演出の岡村さんからはどんなことを言われましたか?
いっぱいあるんですけど、せりふの裏側もそうですし、テンポですね。私は言葉を受けて、うわって心が揺さぶられる時間が長いらしく、その時間が見ている人にとっては余分みたいなんです。それを削っていく作業から、相手の言葉尻に(私のせりふを)被せていくくらいのテンポについてなど、お話をしていただいています。
――会場は円形劇場ということで、違った演出なども見られそうです。
どこからも見られているんですよね。ある意味では正面がないから、どこに立っていてもお芝居ができるというメリットもあるし、どこからも見られている、気が抜けないと意識していなければいけないっていうのもあります。
あとは映像を使って宇宙空間を再現するという演出があるので、それもすごく楽しみです。
――共演者で印象的な人はいますか?
皆さん本当に面白いんです。神尾さんは、稽古場でも殺陣やお芝居を引っ張ってくださって、いろいろアドバイスをしてくださるので心強いですし、頼りにさせていただいています。
ほわっとしたメンバーでは、年下の日比ちゃんと増子(敦貴)さん。二人の雰囲気が似ていて、ぽわぽわしているんですね、癒し系で。稽古中は集中して気持ちが入っているんですけど、二人を見ると落ち着きます(笑)。
舞台「LADY OUT LAW!」
9月14日(金)~24日(月)
会場=東京・品川プリンスホテルクラブeX
出演=矢島舞美/味方良介、鈴木勝吾、小野健斗、松井勇歩、増子敦貴、日比美思/神尾佑
脚本=池田純矢
演出=岡村俊一
■公式サイト
http://lady-out-law.com/
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