――3人のシェフとお会いした印象は?
とてもすてきな方々で、料理に対して信念を持っている方たちでした。皆さんの得意料理を見せてもらうだけでも面白かったし、皆さんのレストランの雰囲気も料理のスタイルに合っているなと思いました。
――手島竜司シェフのレストラン「PAGES」は開放的な厨房が印象的でした。
日本のお寿司屋さんの感じに近いですね。そうやって日本にあるスタイルを向こうに持って行ったりもしていて。お客さんの顔を見たり、会話しながら自分の料理を味わってもらえる“いい距離感”ですよね。
――3人のシェフにお会いして、フランスで成功する日本人シェフの共通点のようなものはありましたか?
とにかく皆さん、ものすごく勉強なさっていました。ご本人たちは「まだまだ勉強」とおっしゃっていたんですけど、自分たちの思いを強く持って、お客さんの喜ぶ姿をイメージして作っているのは一緒じゃないかなと思います。
――今回、それぞれのシェフと一緒にレシピを考案したとのことですが、何か意識したことやテーマなどはありましたか?
フランス料理は世界三大料理の一つで、伝統を守りながらも常に進化し続ける“とらわれない料理”だと思っています。そういうことも大事にしながら、スタッフの方々とも打ち合わせを何度も重ねました。視聴者の方に分かりやすいように、最初はフランスらしく鴨を使ったりして、旬の食材もちゃんと使った、アーティスティックな料理に仕上がりました。
――その料理を現地の人たちに食べてもらっていましたが、緊張はありましたか?
料理を振る舞うことはよくあるんですが、フランスと日本では勝手が違うので、正直、緊張はちょっとありました。でも、僕はフランス語が分からないけど、言葉ができなくても“食”を通して喜んでもらえたというか、コミュニケーションを取れたのが良かったなと思います。お褒めの言葉もいただけたので、やってよかったと感じましたね。
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