倉持明日香がプロ野球の開幕カードの見どころを大胆予想!~セ・リーグ編~
球春到来!いよいよプロ野球の季節に。今年はセ・パともに3月29日(金)にペナントレースが開幕する。そこで「スカパー!プロ野球PRアンバサダー」を務める倉持明日香が、今シーズンのプロ野球をより楽しむポイントを紹介。今回はセ・リーグの開幕カードの見どころと展望を大胆に予想する。気になる開幕投手やカギを握る選手とは?
――まず何と言っても注目なのが、広島東洋カープ対読売ジャイアンツ(MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島)です。因縁の対決がいきなり組まれました。
「ワクワクしますね。選手はもちろん、ファンがどんな心境で見届けるのか、すごく楽しみです。注目はやはり丸佳浩選手と長野久義選手の活躍だと思いますが、私が一番気になっているのはカープの打線。昨年まで丸選手が入っていた3番を誰が打つのか。(1、2番の)"タナキク"(田中広輔選手と菊池涼介選手)が安定しているので、3番打者がすごく重要になります。オープン戦を見ると、私は西川龍馬選手が有力だと思っています。そして4番に鈴木誠也選手、5番に長野選手が入ったらかなり怖い打線になります」
――ジャイアンツの打線はどうでしょうか? 丸選手は何番を打つと思いますか?
「攻撃的に行くならやはり2番ですかね。1番は吉川尚輝選手、3番には坂本勇人選手が入ると思うので。丸選手はホームランももちろん打てますが、状況に応じたバッティングができる選手です。なので吉川選手が出塁したら、送りバントで進めるのではなく、自らも生きてチャンスを広げそう。(2017、18年と)2年連続でMVPを獲得した選手が2番って、ものすごく贅沢な打線。他のチームとしてはたまりませんね(苦笑)」
――それぞれの開幕投手を予想してください。
「カープは大瀬良大地投手が妥当でしょうけど、個人的には(自分と)同級生の野村祐輔投手に頑張ってほしい。オープン戦ですごく調子がよかったので。ジャイアンツは菅野智之投手。こちらも同じ年なので(野村との)同級生対決が見たいですね。他にも田中選手や菊池選手、丸選手や小林誠司選手(巨人)などが同級生です。今年は平成最後の開幕戦なので、同じ平成元年生まれ(菊池選手は早生まれで平成2年)の選手に活躍してほしい!」
――希望的観測で構いませんのでズバリ勝敗予想を。
「投手戦になるんじゃないかと思います。私はすべての試合、さよならゲームを期待しているんです。ファンとしては当然スムーズに勝ってほしいと思いますが、私は1分1秒でも長くゲームを見たい。なので接戦になって、最後がサヨナラで終わったらいいなと思っています。あっ、そうするとカープが勝っちゃいますね(笑)」
――続いて横浜DeNAベイスターズ対中日ドラゴンズ(横浜スタジアム)。開幕投手を予想してください。
「ベイスターズは個人的願望で今永昇太投手。投げっぷりがすごく好きなんです。完投勝利が懸かっているのに、終盤に打席が回ってきたら、バッターボックスのキャッチャーギリギリに立って打つ気満々なんです。見ているほうはケガをしないかヒヤヒヤするんですが、その強い気持ちがステキですよね。昨年は不調(4勝11敗)でしたが、キャンプではすごく調子がいいので、1年間ローテーションを守って活躍してくれると信じています。逆にドラゴンズは予想するのが難しい。松坂大輔投手に期待していたんですがケガをしてしまったので、期待を込めて笠原投手か、大野投手の復活か、ベテランの吉見投手ですかね」
――それぞれ注目している野手は?
「ベイスターズはいっぱいいるんですが、個人的には佐野恵太選手、楠本泰史選手、細川成也選手の若手に期待しています。全員すごく潜在能力が高く、この3人が1軍で1年間活躍したら、チームはすごく強くなると思います。ドラゴンズは亀澤恭平選手が一番好きなんですが、期待したいのは京田陽太選手。昨年は打撃が不調でしたが、今年も143試合にフル出場して活躍してくれると思います。あと、根尾昂選手が注目されていますが、堂上直倫選手も打撃フォームを変えて覚醒しそう。ドラゴンズは内野のレギュラー争いが楽しみです」
――どんな試合展開になりそうですか?
「打撃戦になってほしいです。となると両チームとも守りが大事になってくると思います。そのためベイスターズのセンターには守備がうまい桑原将志選手に入ってほしい。昨年は打撃の不振でスタメン落ちも経験しましたが、今年は期待しています」
――そして阪神タイガース対東京ヤクルトスワローズ(京セラドーム大阪)。開幕投手を予想してください。
「私の勝手な希望でもいいですか?タイガースは才木浩人投手!昨年初勝利を挙げた、まだ20歳の選手なのでさすがに今年はないと思いますが、近い将来なってほしい。ヤクルトは小川淳司監督がすでに公言しているので、小川泰弘投手でしょう」
――才木投手の名前が挙がりましたが、タイガース、スワローズともに若手の成長が楽しみですね。
「そうですね。タイガースは今年から監督が変わりましたが、矢野燿大新監督は昨年まで2軍の監督でした。なので自分が育てた選手を積極的に使うんじゃないかなと思っています。特にタイガースの2軍は昨年12球団で一番盗塁が多かった(163個)ので、足を使った野球をしそう。福留孝介選手、糸井嘉男選手、鳥谷敬選手を脅かす若手が出てきてくれることに期待しています。スワローズで注目しているのは村上宗隆選手。侍ジャパンにも選ばれて、すごく楽しみ。(昨年のシーズンオフの)ウインターリーグでもめちゃくちゃ打っていたので、今年は絶対に活躍してくれると思います」
――開幕戦はどんな試合になりそうですか?
「予想は難しいんですが、開幕戦に限らず、今年はスワローズの中継ぎ陣にシーズンを通して楽になってもらいたいです(笑)。昨年、先発陣が不調で中継ぎ陣が本当に頑張ったんですよ。なので開幕戦、まずはライアン(小川)投手が阪神打線を相手にどれだけ踏ん張れるか見届けたいですね」
――最後に今シーズンのペナントレースの行方を占ってください。
「昨年はカープの1強だったので、今年はゲーム差の少ない展開を期待しています。今年もカープは強いと思うので、他の5球団はすべて"打倒カープ"に向かってほしい。他のチームがカープの3連覇を阻止してもらいたい半面、今年こそカープに日本一になってほしいという思いもあります。その葛藤を抱えながら、今年1年間、私自身も楽しみたいと思います!」
※インタビュー実施:2月中旬
文=河合哲治郎 撮影=中川容邦