“町田くん=神様”? 細田佳央太「ここまで人に優しい人はいない」
現場では二人とも台本とにらめっこ
――町田くんは運動神経ゼロという設定で、細田さんが劇中で見せている走り方はかなりインパクトがありました。
原作でも50m走で12秒以上かかるという設定があって、それを再現して、なおかつ一生懸命に見えるにはどうしたらいいかは、監督を含めてスタッフさんとかなり話し合いました。結果、運動エネルギーを前ではなく上に持っていくことで、前には進まないけれど、一生懸命に見えるということで、あの走り方になりました。
――“人が大好き”な町田くんが“人嫌い”のクラスメート・猪原さん(関水渚)と初めて出会い、猪原さんを追い掛けるシーンがありますが、あそこで猪原さんが町田くんに対して「怖い」と思ってしまうのも分かる気がしました(笑)。
あの走り方で追い掛けてこられたら、普通は怖いですよね。演じているときは気づかなかったけど、出来上がった映画を見たときに「さすがにこれは怖いよな…」と僕も思いました(笑)。
――猪原さん役の関水さんもオーディションで選ばれた演技経験ゼロの新人さん。現場で話し合われたことなどはあったのでしょうか?
撮影中は話すことがほぼなくて。それは話さなかったというより、お互いに自分の役のことで精一杯で、話す余裕がなかったんですよね。なので、こうやって取材を受けるようになってから、ようやく話せるようになった感じで。現場では二人とも台本とにらめっこしてました(笑)。
6月7日(金)公開
配給:ワーナー・ブラザース
監督=石井裕也
出演=細田佳央太、関水渚、岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、北村有起哉、松嶋菜々子