霜降り明星せいやが語る“純度100%のお笑い番組”の面白さと難しさ「『ドキュメンタル』というバケモノに好かれる芸人になりたいです!」
ゾンビになったときのメンタルって、ほんまにエグいんですよ(笑)
──今回、せいやさんにとって一番手ごわかったプレイヤーは…?
やっぱりザコシショウさんですかね。手ごわいというか、松本さんもおっしゃってましたけど、あの人は“皇帝”なんで。自分が出る回に皇帝がいたっていうのは、運がいいのか悪いのか…(笑)。番組の中でも言いましたけど、ザコシショウさんの映像ネタなんて、あんなもん罰金1000万円でも笑うやろっていう(笑)。あれで笑わないなんて、僕は今世では無理ですよ、生まれ変わって別の人間にならない限り、絶対に耐えられないです(笑)。
──「ゾンビタイム」(※退場者がゾンビとなって復活。出場者全員を笑わせることができたらノーコンテストになるというルール)では、坂田利夫さんの物まねを披露されていましたね。坂田師匠が次々とダメ出しをしていくというネタでしたが、あれはご自身の中でも達成感があったのでは?
いやいや。番組の中で松本さんはめっちゃ笑ってくださってますけど、現場では誰一人笑ってないですから(笑)。
「ゾンビタイム」って、めちゃくちゃ独特の時間で。正直、“負けた”っていうヘコみもありますし、えげつないくらい自分を奮い立たせないとダメなんです。「ドキュメンタル」は基本、自分が笑かされそうなときでも、相手に隙ができたら、そこを攻めて逆に笑かしにかかるっていう反撃のチャンスがあるやないですか。でも、「ゾンビタイム」というのは、生き残ってる人からしたら、防御に徹することができる時間なんですね。ゾンビを笑かす必要はないわけですから。だからゾンビの側は、ただただ攻撃するしかない。そのときのメンタルって、ほんまにエグいんですよ(笑)。正直、あのときは全部地肩で行くしかないって肚を決めて、一切計算なしに、思いつくまましゃべってました。頭真っ白で、駄々っ子みたいに半泣きになりながら(笑)。言うたら、坂田師匠が乗り移ってたような気がします。
──あとで先輩の芸人から怒られたりしませんでしたか?
あ、そこは誤解しないでいただきたいんですけど、あの物まねは、決して坂田師匠をバカにしているわけではなくて。「坂田師匠がそんなこと言うわけないやろ」っていうような的外れなことを言う、という芸なんですよ。単なる物まねではなく、そこに“的外れなダメ出し”というボケが1個乗っかってるんです。宮迫(博之)さんや後藤さんという圧倒的に実力のある先輩方に、的外れな説教をするっていうボケが。ですからあの物まねには、坂田師匠に対しても、宮迫さんや後藤さんに対しても、毒っ気は一切ないんです。
Amazon Prime Videoで配信中(全5話)
出演:松本人志(ダウンタウン)、宮迫博之(雨上がり決死隊)、たむらけんじ、ハリウッドザコシショウ、小籔千豊、後藤輝基(フットボールアワー)、ハチミツ二郎(東京ダイナマイト)、加藤歩(ザブングル)、ノブ(千鳥)、みちお(トム・ブラウン)、せいや(霜降り明星)
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