稲垣吾郎「山ちゃんにも見てほしい」蒼井優の夫役を演じたアニメ映画が公開
芦田愛菜主演のアニメーション映画「海獣の子供」が6月7日に公開された。
五十嵐大介のコミック「海獣の子供」を、映画「鉄コン筋クリート」で第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したSTUDIO4℃が映像化した作品。
その初日舞台あいさつが行われ、芦田の他、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎、渡辺歩監督が登壇した。
芦田愛菜「何かが始まる期待・高揚感を味わっていただきたい」
――初日を迎えた感想、本作への思いは?
芦田愛菜:いよいよ本日から、たくさんの人にこの作品を見ていただけるのがとてもうれしいです。私は、琉花と“海”が水族館で出会うシーンが好きなのですが、久石さんの音楽がとてもすてきで、何かが始まる期待・高揚感を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいです。
一つ一つ立ち止まりながら向き合って、こだわって演じました。この作品は、生命の誕生や起源、神秘が描かれていて、明確な答えのない作品だと思います。見ていただいた皆さんそれぞれに感じられることは違うと思いますし、違っていいと思います。体全体で感じて、感じたことを大切にしていただけたらうれしいです。
石橋陽彩:まだ映画館で見られていないのですが、学校の友達と見に行く約束をしているので、早く映画館で見たいです。
変声期を迎えて、アフレコはいつ声が変わるか分からないタイミングで、でもその時やっと安定してくれた時期でした。アフレコの2日後くらいにまた声が変わり始めて危なかったです(笑)。
この作品は見終わった後に言葉では伝えられない感情が全身にあふれます。特に最後の30分は本当に圧倒されます。何回も見たくなるような、もう一回見て考え直したくなるような作品なので、ぜひ楽しんでいただきたいです。
浦上晟周:完成した作品を見て本当に圧倒されたので、ついに皆さんに見ていただける日が来たか!という思いです。久石譲さんの音楽と後半にかけての盛り上がりがすごいので、ぜひ注目していただきたいです。
見終わった後に、あれはどういうことかなと考えたり、誰かと語り合うことができる映画です。見る方によって解釈や感想が全く違う作品だと思うので、ぜひ見終わった後に語り合っていただいて、この作品を心の中で深めていただけたらうれしいです。
稲垣吾郎:僕らは声を通して作品と関わっていますが、スタッフは何年もかけてこの作品を作り今日を迎えたと思います。とてもおめでたい日ですね。
収録は一人一人バラバラに行ったので、今日この舞台あいさつの場で3人(芦田、石橋、浦上)に会えたことがうれしいです。キャラクターとして接していたので何だか不思議な気持ちですね。若いキャストの皆さんは、我々大人にはないパワーが詰まっていて、限りない永遠の可能性を秘めていると思います。
とても大きなテーマが描かれいて、広い宇宙から見たら一人一人の人間はちっぽけでも、自分も宇宙の一部で、それぞれが宇宙とつながっていると感じられると思います。「海獣の子供」は体験型の作品ですので、ぜひとも大きなスクリーンで楽しんでいただきたいです。
渡辺歩監督:全てのキャラクターに対して、これ以上ないほどぴったりの方に演じていただくことができ、本当にうれしいです。
役のイメージでキャスティングしましたが、琉花、“海”、“空”の3人はたまたまキャラクターと同じ年代で、同じブースに入ってアフレコをしていると、なんてもろくて儚いものを持っているんだろう、と胸を打たれました。この瞬間を、一言一言のせりふに込めて映画に記録していくしかないと思いました。
稲垣さんは包容力を含めてキャラクターにイメージが重なったので、画のタッチも寄せて描きました(笑)。
海から来た少年二人が、琉花に何を語り、琉花は小さな体全身で何を受け止めたのか、本日公開を迎えて、この映画は皆さんのものになりますので、ぜひ一人一人メッセージを受け取って、持ち帰っていただきたいです。
公開中
原作=五十嵐大介
出演=芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、森崎ウィン、稲垣吾郎、蒼井優、渡辺徹
田中泯 富司純子
監督=渡辺歩
キャラクターデザイン・総作画監督・演出=小西賢一
美術監督=木村真二
CGI監督=秋本賢一郎
色彩設計=伊東美由樹
音響監督=笠松広司
プロデューサー=田中栄子
音楽=久石譲
主題歌=米津玄師「海の幽霊」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
アニメーション制作=STUDIO4℃
▼公式サイト
www.kaijunokodomo.com