山崎育三郎、自身3作目となるカバーアルバムをリリース!「『MIRROR BALL ‘19』はチャレンジし切った作品です」
『MIRROR BALL ‘19』はチャレンジし切った作品です
――今回ヒャダインさんとご一緒されて、いかがでしたか?
山崎:ヒャダインさんのプロデュースを一言で表すとしたら、自由でいられるってことですかね。ヒャダインさんって、こうでなきゃとか、こうだろうとか、枠を作らないんです。突き抜けたものを求めていらっしゃるし、それが出るまで何度でもやるんですけど、それをすごく楽しんでやっている感じ。愛情を持って接してくださるので、僕も思わず引き出されるものが多かったですね。海外の演出家と仕事をしているときの感覚に近いというか。日本人で言うと宮本亜門さんのような。亜門さんとヒャダインさんって、顔もちょっと似てるんですけど(笑)。
――確かに(笑)。
山崎:表現する人の気持ちをよく分かってくださるし、ずっと褒めてくれる(笑)。海外の演出家もそうなんですよ。絶対に否定しない。海外のミュージカルの現場では「ノー・ジャッジ」という言葉があって、ダメな表現なんて一つもないんだから、とにかくリラックスして、オープンな気持ちでやりましょうっていう。「今のは素晴らしかった! 今度はこういう気持ちでやってたらどう?」とか、そういう導き方をするんです。よく聞くような、「何だ、今の芝居は! ダメだ、もう1回!」みたいなことは絶対に誰もしない。それを日本人の演出家で実行するのが亜門さんで、ヒャダインさんも同じスタイルだったので、すごくありがたかったです。
――山崎さんは現在も舞台「エリザベート」にご出演中ですが、ミュージカル俳優としてお忙しくする中、こういった音楽活動をすることはご自身の中でどのような位置づけになるのでしょうか?
山崎:歌手活動は唯一、自分が自由に表現できる場所かな。もちろん、基本はミュージカル俳優だし、役者なんですけど。でも、ミュージカルやお芝居の世界は、台本だったり、歌詞だったり、立ち位置だったり、全部決まったルールの中で自分がどう表現するかなのに対し、音楽活動は何をやっても正解。自分がやることが正解になってくるので、より自由でいられる場所だなって思います。自分の可能性を広げていくためにも、とにかく挑んでいきたい。(音楽活動では)みんなに「え!?」って思わせたいんですよ。「お祭りマンボ」のMVもそうですけど、なんとなくかっこいい、普通のMVを撮ったところで、「それで?」ってなるじゃないですか。そうじゃなくて、「なんだこれ? 山崎育三郎なの? え、何これ!」って思ってもらうには、いろんな面白いことに挑んでいかないとなって。そういう意味では、この「MIRROR BALL ‘19」もチャレンジし切った作品になっています。
取材・文=片貝久美子
3240円(通常盤) ユニバーサルミュージック
やまざき・いくさぶろう=1986年1月18日生まれ、東京都出身。10/11(金)に東京国際フォーラムAにて、昨年に引き続き「THIS IS IKU 2019」、全国ツアー「山崎育三郎 LIVE TOUR 2020~MIRROR BALL~」を2020年1月、2月に開催! 11/3(日)にヒルトン東京お台場にて、ファンクラブプレミアムイベントを開催する