佐久間宣行プロデューサーインタビュー(後編) 「テレビは今、作り手の意図が伝わった方がプラスになる」
「テレビでは難しい『熱狂的なファン』を生む力がラジオにはある」
――今、この時代に「テレビマンでありながら」ラジオをやることの意義ですとか、ラジオとテレビの親和性についてはどのように捉えていますか?
今、テレビはものすごく過渡期にあるじゃないですか。テレビはテレビとして、大規模に仕掛けた方がバズを生むこともできると思うんですけど、その分視聴者にだけ合わせていくと、結構ご年配の方が見られるような番組に傾いたりしがちなんですよね。
そういった中で、テレビがもう一回熱狂的なファンを増やしたり、お祭りを生んだりするようなものになるには、(視聴者に)「自分に向けて(番組を)作ってくれているなと思ってもらうこと」だなと思っていて。それって、実はラジオではすごく出来ることなんです。
熱狂的なファンを増やすには、やっぱりラジオが一番向いているなと思っていて。例えばパーソナリティーが自分の心情を長く話したり、誤解を解いたり、キャラクターを知ってもらったりっていうこと、それがテレビではなかなか出来ないことなので。テレビとラジオはすごく補完関係にあるというか、うまく相互利用できるんじゃないかなと思っていますね。
かつ、今の時代テレビは、「誰がどんな思いで作ったんだ」ってことが視聴者にわかった方が、見てくれる人が増えるなっていう印象がちょっとあるんですよ。その意味で言うと、ラジオに僕が出て「こういう人間がこういう感じで作っていますよ」って話しているのは、僕の番組の場合プラスに働いているなと思いますね。
単独イベントがまさかのチケット争奪戦で「怖くないですか?」
――10月には東京・下北沢の「本多劇場」で佐久間さんの単独イベントを開催することが決定しましたが、そちらの意気込みやプランなどあればお聞かせください。
これはね、本当に怖いですよね(笑)。チケットが6000円ですからね。6000円に伍する何かを話すってなかなかの出来事ですから。ゲストが出るかどうかもまだわからないので。
ラジオに関しては、僕より若いスタッフがディレクターと構成作家をやっているんですけど、基本的には僕の独断ではなく「その人たちが決めたことに従う」と決めていて。ただ、(このイベントで)彼らが何を僕にやらせようとしているのか…。
正確な数はわからないんですけど、キャパが380席のところに信じられない数の応募があったみたいで、どうやらすごい倍率になっているらしいんですよ。それも怖いですよね。
――TIFでトークショーをやられた際も、かなりの数のお客さんがいらしていたそうですが…。
そうなんです。(トークショーのステージが)入場規制になったんです。それだけ期待されてるって、怖くないですか? サラリーマンのおじさんのトークイベントですよ?(笑) それに(今回は単独イベントなのに)チケットが6000円で抽選になるって、まずいですよね…。
――「青春高校―」の生徒の皆さんにも、ぜひ聞いてもらいたいですね(笑)。
とは言っても、あくまでおじさんの話ですからね!(笑)
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