T-BOLAN森友嵐士「愛してる人と全員と会いたい」
4人組ロックバンドのT-BOLANが、9月16日、東京・Zepp DiverCityで「T-BOLAN LIVE HEAVEN 2019 夏の終わりに『Love Songs』~Acoustic Live Tour~」のファイナル公演を行った。
6月までの全国ツアー「30th Anniversary LIVE『the Best』~励~」のロックバンドスタイルのライブとは打って変わって、今回行ったのはアコースティックライブ。
90年代に発売したアコースティックアルバム『夏の終わりに』をヒントに、2017年にライブとしたところ好評を得て、今年も開催されることになった。
ボーカルの森友嵐士は「1年かけて全国ツアーを回って、久しぶりに座ってゆっくり楽しみたいと企画しました。夜中のラジオ番組みたいな感じだね」と、9月5日の広島公演、同6日の大阪公演とファンを魅了してきた。
バックに大樹をイメージしたオブジェが据えられたステージに4人が登場すると、中央に置かれた椅子に森友がゆっくりと腰掛ける。1冊の本を手にして朗読するのは、米女性歌手ベッド・ミドラーが歌う「The rose」の訳詞。愛についての詞を読み上げて、ライブをスタートさせた。
森友が「静かなだけでないので、乗るときは乗ってね」と呼びかけながら、ヒット曲「マリア」「じれったい愛」などを、普段とはアレンジを変えて次々と披露。「No.1 Girl」では、制作当時にプロデューサーから「映画『プリティ・ウーマン』の主題歌みたいにパーッと華やかな感じの曲が欲しい」と言われたエピソードをヒントに、イントロを印象的な同曲に変えるなど、ファンを楽しませた。
さらに、T-BOLANのライブでは初めてカバー曲も披露。
森友が映画「君の名は。」を鑑賞した際に印象的だったという、劇中主人公の祖母が語る「結びの言葉」を朗読し、その言葉からインスピレーションを得たという中島みゆきの「糸」をしっとりと歌い上げ、会場には温かい空気が流れた。
他にも今回のライブでは、朗読だけでなく、さまざまな演出を取り入れた。
毎公演前に、森友がSNSでファンに「1曲目に歌う曲は何か?」とクイズを出題。東京公演の1曲目は「おさえきれないこの気持ち」。当たったファンが挙手をすると、森友がステージを降りて、ハイタッチしながら会場を練り歩き、ファン3人に“ハグ”をプレゼントした。