「たりないふたり」企画演出・安島隆氏、作家・佐藤満春が語るものとは?『一生に何度も見れるものじゃない』
――地上波放送に向けて見どころは?
安島:今編集していますが、この漫才を一時間にするということにすごくプレッシャーを感じています(笑)。
山ちゃんも、若林くんもプライベートで「結婚生活どう?」とか「女優と結婚するってどうなの?」とか、お互い絶対聞かないです。
それは、二人とも品があるから。でも、舞台に立つとそれがめちゃくちゃになるんです。漫才でしかできない会話というか…“ストリートの漫才”というような感じですね。
漫才で、山ちゃんは若林くんが、奥さんのことについて触れてくるだろうと思っているんです。そのために、何を言われても返せるよう、「蒼井優について予習してきた」って言ってました(笑)。
でも、若林くんはそれについて一切触れない。ついに山ちゃんは、「蒼井優をイジれ!」って自分から言うんです。普通の会話だったらまず、「女優と結婚するなんてすごいよね」って話題になると思いますが、漫才だからそうならなかった。すごいですよ。
佐藤:二人の生きざまを、ネタに消化してお笑いで見せてくれた。それって、一生に何度も見れるものじゃないですよね。「あのライブをもう一度やって」って言ってもできるものじゃないです。
そんなライブを映像としてテレビで見られることはラッキーだと思います。安島さんもおっしゃっていましたが、山里さんはすごく準備をする方なんです。
今回は打ち合わせなしなので準備のしようがないですが、蒼井優さんについて勉強してきている。漫才が始まってから若林くんが山里さんに対して「ノートに書いてきたようなことを言うのはやめろ」っていうくだりがあるんです。
これがまさに、「たりないふたり」だなと思いました。「今日は用意してきたものを話す日じゃないよね」って。山里さんは、その瞬間にノートに書いてきたものを脳内で破いたと思います。
安島:山ちゃんは前半にすごく飛ばしてるんです。それはたぶん、準備してきたことがあったんでしょうね。でも、若林くんのその発言から山ちゃんのスピードが変わるんです(笑)。
それでも、用意してきたことを捨てて、自分でギアを変えられることはすごいですよね。
佐藤:即興で言ったことに対して、即興で返す…。すごい二人ですよ。
「さよなら たりないふたり~テレビ ver.~」
夜1:59-2:59
日本テレビ系にて放送※関東ローカル
「Hulu傑作SP さよなら たりないふたり」
「―テレビ ver.」放送終了後Huluにて3時間の完全版が公開される
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