矢部浩之、出川哲朗も『信じられない』“世紀の悪女”に驚愕!「目撃!超逆転スクープ5」<試写室>
出演者が視聴者の声を代弁
一つ目の事件は、2018年10月、アメリカ・ウィスコンシン州の民家で起こった惨劇。
通報を受けた警察が駆けつけると、夫婦の射殺体が発見された。しかし一人娘のジェイミー・クロス(13歳)の姿はどこにもない。銃を持った謎の男によって両親を殺され、誘拐されていたのだ。
VTRでは、母親が通報した際の実際の音声が流れる。そして、当時の現場写真として、玄関の割れたガラス窓やこじ開けられたドアの様子も映し出される。悲鳴混じりで助けを求める母親の肉声や、現場の様子から、どれほど緊迫した状況で、残虐な事件だったかが痛いほど伝わってきた。さらに、たとえ再現だったとしても、犯人が夫婦を射殺した際の状況はあまりに酷く、目を伏せずにはいられなかった。
また、家の周りのハロウィーンの飾り付けなどから、亡くなった両親は、年を取ってから授かったジェイミーに愛情を注ぎ、幸せいっぱいの家庭が築かれていたことが見て取れた。実際に起きた事件だからこそ、一家の幸せを一瞬にして壊し、ジェイミーを誘拐までした犯人がより憎く感じてしまった。
そんな視聴者の声を代弁してくれるのが、矢部ら出演者だ。彼らもまるで、家でテレビを見ているかのように、「ここで警察が…」といったもしもの話や、「怖い…」など、感想を言葉にしている。緊張感がすさまじく、一人で見ていると、事件の結末を知りたい気持ちと、恐怖のあまりもう見るのをやめてしまおうかという気持ちが常に戦っているような状態だったが、彼らの声があるおかげで恐怖が少し和らいだような気がした。
プロジェクションマッピングが恐怖を倍増
事件に話を戻すと、VTRの序盤で、犯人はジェイク・パターソン(21歳)という男だと明かされる。犯人は用意周到な計画を立て、ジェイミーを誘拐。そして、ジェイミーを彼女の家から100km以上離れた山小屋で監禁していた。警察やボランティア2000人などによってジェイミーの捜索が行われるが、有力な手掛かりを見つけられないまま、月日が流れていく。
再現や実際の資料によって、次第に明かされていく犯人の動機。奪われていくジェイミーの体力や気力。ジェイミーは、監禁生活から脱出することができたのか…。
この番組の特徴の一つでもあるのが、プロジェクションマッピングだ。ここでは、監禁部屋の様子が再現される。プロジェクションマッピングは、遊園地などで人々を楽しませるためのものだと思い込んでいたが、恐怖を倍増させることもできるのか…と衝撃を受け、少し悲しい気持ちにもなった。しかし、この番組ではその効果もあって、ぐっと事件の中に、そしてジェイミーの気持ちに引き込まれる。
また、現場写真など資料の多さが、ドラマではない現実に起きた事件ということを実感させるが、番組タイトルにもあるように、これは“超逆転”劇ということを忘れないでほしい。
88日間にも及ぶ監禁生活の中で、ジェイミーの希望となったものの正体や、わずか13歳のジェイミーの強さに感心し、感動を覚えた。
事件の結末を知り、一息つきたいと思っていると、そんな暇もなく、すぐに次の事件が始まる。また違う系統の事件に興味が湧いた。きっと、皆さんも、約2時間テレビの前から動けなくなるので、覚悟しておいたほうがいいだろう。
2月15日(土)夜9:00-11:10
フジテレビ系にて放送