恵比寿マスカッツから誕生した新ユニット・ATM、涙と怒りあふれる“始動の舞台裏”潜入リポ<ATM連載 第1回>
9月22日の「恵比寿マスカッツ 真夜中の運動会」(毎週火曜夜11:00-11:30、ABEMA SPECIAL 2チャンネル)では、恵比寿マスカッツから新たに誕生した派生ユニット・ATM(エー・ティー・エム)の、“崩壊の舞台裏”という副題が付けられた活動の様子を放送。そこには、時に泣き時に怒り“本音”をぶつけ合う7人の女の子の姿が映し出されていた。
WEBザテレビジョンでは収録に潜入し、ATMの成長の過程を放送と連動しながらその舞台裏も合わせてリポートしていく。本記事はその第1回となる。
新ユニット・ATM、始動!
ひときわ貧乏なメンバーを選抜して新曲を提供、自らの手でお金を稼いでもらうという成りあがり新ユニットプロジェクトとして、同番組の7月21日・8月4日の放送で行われた「新ユニットメンバー選抜貯金残高総選挙」。これにより結成されたのが新ユニット・ATM。ユニット名の「ATM」には、「あっという間にマドンナ」と「現金自動預払機」のダブルミーニングがあるという。
メンバーは、石岡真衣、小林ひろみ、白藤有華、藤原亜紀乃、まいてぃ、松岡凛、松本ゆん。「上京直後は風呂なしの29000円の部屋」「光熱費が払えず電気とガスが止まる」「日雇いや夜勤で働いていた」「アルバイトを掛け持ちして賄いご飯でしのぐ」といった貧乏エピソードを持っている7人だ。そんなATMのリーダーは石岡が務めることになった。
作詞&振り付けを考えるも白紙に…
まず最初に、与えられた曲に対して『1週間以内にメンバー自身が歌詞を考える』という課題が課される。今後は、作詞、振り付け、宣伝活動、その全てを自分たちで行うことも放送で明かされた。
ATMメンバーのTwitterでも話が出されていたが、リモート会議で連日打ち合わせを重ねる7人。そして8月末、森三中・黒沢かずこ扮するプロデューサー、相沢香澄(あいざわ・かすみ、以下「相沢P」)との初顔合わせ。そこで歌詞と振り付けを披露することになった。
メンバーが考えた曲のタイトルは「夢見てマドンナ」。しかしそれを披露した結果、相沢Pから今回の楽曲は『白紙に戻します!』と告げられた。
相沢Pの決断の裏には、こんな熱い気持ちがあった。
「いいね、良かった、で終わらせちゃえばいいと思うんですけど、絶対次につながらないような気がするんです、ここで終わらせたら。せっかくこの出会いがあったので、次の作品も含めマスカッツにも持って帰ることができて、自分たちの自信にもつながって、みんなで乗り切った時にプラスになることをやりたい。みなさんの経験値を上げていきたいと思うんです。もっともっとできるはずなんです」
白紙に戻すということを聞いたメンバーからは「曲に思い入れもできたこともあり悔しい」といった気持ちもにじませたが、「今いる人に響いてないということは世に出しても誰にも響かない」「今よりもっと良いものを…」とポジティブにも思える気持ちも語った。
確かに、客観的に聴いた記者の感想としても、祭囃子を想像させるポップな曲調には、『ピーヒャラ』という愛称が付けられるほどコミカルな企画っぽさが感じられた。また、歌詞についても、例えば「寄せた胸 濡れた唇 無理をしてる着飾る私/黒い涙 隠してみれば あっという間に私マドンナ(=ATM)」というフレーズで無理して強がっていることを表現したというメンバーの思いはあったそうだが、背伸びをしているような内容でメンバーからの熱い思いは少し届きづらい歌詞ではあったように思う。
一方で、7人の中にはそれぞれ他のメンバーへ抱える疑問もあった。相沢Pとの収録を終えた後も思いをぶつけ合うメンバーたち。「酔った状態で会議に参加するのはおかしい」「もうやりたくない」「上手く意見が言えない」「自分にはセンスがない」「みんなの本気度合いが分からない」といった意見も飛び出し、一時は気持ちがバラバラな状態になってしまう。
マスカッツの番長・吉澤が登場
そんな中、リーダー・市川まさみ不在の間にリーダー代理も務めていた吉澤友貴が、メンバーに一言伝えたいと話し合いに参加した。
まず、「番組でもオーディションから取り上げられて放送されてるにも関わらず、楽屋でメンバーが話してるのがグチとかネガティブ発言しかない」と言い、熱い思いで臨んでいるメンバーには、「(他のメンバーを)引っ張っていってあげてほしい」と指摘。石岡には「リーダーになったんだったらもっと言っていいんだよ、遠慮せず」と伝えると、石岡もリーダーとしての思いを語っていく。
さらに吉澤は全員に向け、「恵まれてることを実感してほしい、ユニットができないメンバーもいる」「チャンスだと思う」と叱咤激励した。そして同席していたマスカッツリーダーの市川は、リーダー側の視点・他メンバーの視点からやるべきことなどを話しフォローする。
神妙な面持ちで座るメンバーに、「果たしてどん底ユニットATMどうなってしまうのか?」というナレーションで第1回の放送が終わった。
「マイナスが多い子はプラスがたまっている」
“どん底アイドル救済企画”として進められている本プロジェクト。
恵比寿マスカッツ総合演出のマッコイ斉藤には「日の目を見ていない子はチャンスがたまってると思う。マイナスが多い子はプラスがたまってるので期待したい。磨けば光る子たちだし、“自分でやる”責任感は人を育てる、その変化を見たい、ここから化けてほしい」といった思いがあるという。
そんな思いを踏まえて、ユニットのリーダーはこれからの変化に期待した石岡に任せたそうだが、実際に「自分のことよりもユニットを考える意見を言うようになってきた」と変化への喜びも語っていた。
リーダーは「みんなから頼られる人になってほしい」
メンバーの気持ちをフォローしていたマスカッツリーダー・市川。収録後に話を聞くと、マスカッツやリーダーという役割についてこんな思いを語ってくれた。
「私はできるなら平和が一番ってずっと言ってるんです。チームの雰囲気って、曲にも収録にもすごく出るなって感じていて。そのためには、常に自分が意見を言うよりもみんなの意見を吸収できるようにしているっていうのを大切にしたいって思ってます」
マスカッツでも意見がぶつかることもあるという。
「しょっちゅうあります。ライブのたびに、この曲どうするとか、立ち位置どうするとか、意見が割れるんです、あれだけ人数がいると。でもみんな大人なので、そこで引いたり足したり上手く持っていけるんです。ケンカというより意見交換をしてる感じです。マイナスにとらえている子はいないんじゃないかな」
そしてユニットのリーダーを務める石岡へこんなエールを送った。
「リーダーって言われると時には重荷に感じることもあると思うんです。でもまいぷぅ(石岡)って、緊張を緩和できる人なんですよ。メンバーがピリついてしまった時でも緩和ができる、塩じゃなくてお砂糖みたいな柔らかさのある人柄なので、気負わずまいぷぅらしく、みんなをまとめてほしい!みんなから頼られる人になってほしいですね」
今後も、ユニットの活動についてリポートするほか、メンバーのインタビューなども掲載予定だ。
■恵比寿マスカッツTwitter:@EBISU_MUSCATS_2
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