コロナ禍で発生した豪雨災害 不自由でも避難所に行かない被災者の選択「三密は避けたい」
熊本・人吉に住む塩田ひとみさん(71歳)は、体が弱い自身や受験生の孫を含む家族7人への感染を恐れ「三密を避けたい」と避難所に行かない選択をした。
普段から、買い物に行く時にも手袋を欠かさないなど感染防止対策に努めていたが、水害後は被災した自宅と、近くで借りた空き家との二軒に家族が分かれて生活を送ることに。
駆け付けたいのに…ボランティアの課題と挑戦
流れ込んだ土砂の撤去など、一早い復旧に必要な“人手”。新型コロナウイルスの影響が続く中、被災自治体は今回ボランティアの“県内限定”での募集を余儀なくされた。
その結果、熊本地震などと比べ人手が大幅に減少。重機を操縦して土砂や、がれきの撤去にあたる“重機ボランティア”も数が限られ、熊本・球磨村(くまむら)では、土砂や崩れた家屋がひと月以上取り残され、復旧が遅れる地域も出てきた。
こうした事態を受けて、県外からPCR検査を受けて熊本入りした支援団体を取材。新型コロナウイルスの復旧支援への影響や、これからのボランティアの在り方を考える。