ザ・シネマでシリーズ6作一挙放送! 伝説の宣伝マン・古澤利夫が語る「スター・ウォーズ」の宣伝秘話とは!?
CS放送の洋画専門チャンネル、ザ・シネマが4~5月の2カ月連続企画で「スター・ウォーズまるごと全部見せます!~そのフォース<力>に迫る~」と題し、スター・ウォーズ(以下SW)シリーズ全6作をデジタルリマスター版で一挙放送する。ほかにも、スピンオフ作品、ドキュメンタリー番組やオリジナル番組「スター・ウォーズガイド~3つのフォースに迫る!」など、長年のファンの人も、まだ観たことがない人もSWの魅力をたっぷり堪能できる番組が目白押しだ。
オリジナル特番でナビゲーターを務めるのは、元20世紀FOXの宣伝マンで、世界で唯一SW全作の宣伝・配給を手がけ、ジョージ・ルーカスからも信頼されている古澤利夫氏だ。今回、彼だからこそ知っている秘話を語ってもらった。
「'77年にSWが公開されて、全ての“革命”が起こった」と切り出した古澤氏。「例えば音でいうと、SWが初めて人間以外にロボットやライトセーバーなど“モノ”にSE(効果音)をつけた。SEに関して、もっと細かく話す?」とそれまでの常識を覆した映画の目撃者として、興奮を抑えきれないようだった。
B級映画の位置付けだったSF映画をA級映画に変え、歴史的大ヒットを遂げたSWだったが、「当初ルーカスが企画書の段階で持って行くと、どこのスタジオも撮影を許可してくれず、最後に20世紀FOXに持って行ったら許可がおり、当初の予算を少しオーバーしたが映画を完成させた。ほとんどの撮影所で断られたために、一番派手な話から撮影せざるをえなかった。それが、『エピソード4/新たなる希望』だったと言っていた」と、ストーリー順に撮影できなかった経緯を明らかにした。
日本では'78年に公開されたが、「日本公開がなぜ1年後になったかというと、当時劇場が半年先までいっぱいで確保できなった。アメリカでの当たり方が半端じゃなく、日本でも大ホームランが至上命令だった。それなりのヒットにするには最低でも15週は上映しなければだめで、さらに30館という話では済まない。結果、239館で16~17週上映した」と、シネコンがない時代に一館一館押さえていく作業に時間が掛かった苦労を告白。
また、日本で公開されるまでの1年間で独自の宣伝を繰り広げたという古澤氏は、「『来年をSFイヤーにしよう』と決め、『タダでムック本を出さないか?』と出版社に話しを持ち掛けたりもした。著作権料は全部いらないから、本1冊の3分の2をSWにして、表紙はSWにしてほしいと言った。先に『未知との遭遇』が上映され、あとに『スター・トレック』が来ることは分かっていたから『SFイヤーとしてSF映画を大特集して』とこちらからテーマを提示した。それが僕らの戦略だった」と、競合作品が決まっていることを逆手にSF映画自体に興味を持ってもらう宣伝戦略を採ったことを明かした。
さらに「フィルムを見たのはうちの会社でも極東代表と、営業部長、宣伝部長と僕と同僚だけ」と、SWの試写会は一切シャットダウンしたそう。日本での公開直前、いよいよテアトル東京で朝6時から試写会を行ったという。「試写会はタダだけど、それを見るために帝国ホテルに泊まったりして高くついた試写会だね(笑)」と、映画史上初めて早朝試写を行ったことを振り返った。
'12年、世界中で激震が走ったウォルト・ディズニーによるルーカス・フィルムの買収と、新エピソードが'15年公開(予定)されることについては、「'05年にエピソード3を撮り終えたころには、『もうない』とルーカスも僕らも言って、バックストーリーはなかったことにしようとしていた。'12年にルーカスが『35年間、SWに協力してくれてありがとう。もしまた次があったら、その時も(宣伝担当を)よろしく』と言っていて、『何かおかしいな』と思っていた。それから20人の弁護士たちが、1日12時間労働(1時間5万2000円)で6週間掛けて一つ一つのキャラクターの権利などをクリアにして、ディズニーに売ったんだ。(ディズニーが配給になっても)何も変わらないと思う。作る会社はルーカス・フィルムだし、全てのキャラクターやストーリー、モチーフはジョージ・ルーカスのものだから」と、ファンの間で“幻の3部作”が制作されることになったと裏話も披露してくれた。
最後に、SWを若い人たちにどう後継していきたいか尋ねると「僕は、映画に“驚き”を求めるし、初めて見た時の衝撃が今でも忘れられない。SWは普遍的な映画で、どのエピソードから見ても楽しめ、見るたびに新たな発見が出来る作品。今回放送順が、エピソード順ということで初めて見る人がどう感じるか興味深い」と、新しくSWを体感する観客に期待を寄せた。
5月4日(日)は、SWファンにはお馴染のセリフ「May The Force Be With You(フォースと共にあらんことを)」の「May The Force」と「May 4th」を掛けたルーカス・フィルム公認の「スター・ウォーズの日」だ。ザ・シネマでは、この日に合せて24時間「スター・ウォーズ」シリーズ全6作や関連作を放送する。日本ではまだ定着していない“スター・ウォーズの日”を、ザ・シネマと一緒に盛り上げよう。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
映画「スター・ウォーズ 新3部作(エピソード1~3)」
4月12日(土)夜 6:30-2:00ほか
映画「スター・ウォーズ 旧3部作(エピソード4~6)」
4月19日(土) 夜6:30-2:00ほか
「スター・ウォーズ」シリーズ全6作(エピソード1~6)」
4月29日(火・祝)朝11:00-深夜2:00
「スター・ウォーズ ガイド~3つのフォースに迫る!~」
4月5日(土)昼2:30-3:00
出演=古澤利夫、ドーキンズ英里奈
「マイ・ベスト・スター・ウォーズ~日本人の心に残る名シーンベスト10」キャンペーン
4月20日(日)まで応募受付中
【HP】www.thecinema.jp/sp/starwars/




























