“世界のキタノ”が「オモクリ監督」で初メガホン!
2月15日(日)放送の「オモクリ監督~O-Creator’s TV show~」(夜9:00、フジ系)で、ビートたけし監督・主演の面白いVTR=“オモブイ”が初登場することが分かった。「オモクリ監督―」は、千原ジュニア、バカリズム、劇団ひとりが“レギュラー監督”と、ゲスト監督が毎週変わるテーマに沿った“オモブイ”を企画制作して紹介するバラエティーで、それらを審査する審査委員長にビートたけしがレギュラー出演している。
これまで審査員に徹して意見や感想を述べていたビートたけしだったが、今回初めて監督・主演の短編作品を発表。レギュラー監督3人とゲスト監督の恵俊彰、中尾明慶、マキタスポーツ、いとうあさこの“オモブイ”が紹介された後、ビートたけしから自分の作品があるとサプライズ発表。「これを流すと、これから『審査委員長なんて言っている場合か』、と言われそう」と自嘲気味に紹介し、VTRが流された。
ビートたけしが監督・主演した作品のテーマはこの回のテーマでもある「朝」で、3分37秒の短編。ビートたけしが短編作品を作るのは'07年にカンヌ国際映画祭60回記念に発表した「素晴らしき休日」以来約8年ぶりとなる。作品の内容は、ビートたけし演じる中年男の何げない朝の風景を切り取った感動作となっており、全体のトーンは初期の監督作品によく見られた“キタノブルー”をほうふつとさせる美しい映像。
作品を見終えた劇団ひとりは、「短い作品でも、やっぱり“キタノ映画”になるんですね」と驚き、吉田羊は「すごくリアルで、ぐっときてしまいました」と涙を見せた。
作品の意図についてビートたけしは、「“朝をテーマに5分以内の作品”ということだったけど、どうしてもコントになってしまいそうで。コントだと自分の本職みたいなところがあって照れるので、今回は中年男の悲しい姿をやろうと。久々に朝早く起きて、フラフラになりながら撮影したね(笑)。『オモクリ監督』で発表する一番初めの作品だったからね。一度、“こういう作品もやるよ”というのを見せたかった。次にまた話があれば、“お笑い”に取り組んでもいいかな。一応、正反対のことをやっておかないと、『何だ』と言われてしまうので。逃げている訳ではないけど、普段の本職である“お笑い”の反対側を先に見せたかったんだよね」とコメント。また「いつも言うんだけど、例えば評論家に悪口を言われて、カッとなって『じゃあ、おまえやってみろ』なんて言うのは、演芸や芸能の世界だけだよなぁって。野球もサッカーも評論家はみんな昔選手だった訳だから。この番組では、審査委員長という立場でプロデューサーに『好き勝手なことを言っちゃってるけど、監督たちが“おまえ、やってみろ”って言ってない?』と聞いてみたりして(笑)。そんな心配もあったんで『俺も作るよ』って言ったんだよね。自分で言ってしまった分、プレッシャーがかかっちゃったね。一番まずいのは『何だこの作品』なんて言われてしまうことなので、収録で流す前にマネジャーやプロデューサーに『大丈夫かな? 冗談じゃなく本当に大丈夫?』とやたら聞きまくっちゃったね(笑)。みんなに見られるというのが、嫌でしょうがなかったね」と意外な一面ものぞかせた。
最後にビートたけしは、「俺の映画は、暴力を扱ったものが多くて、外国でも“バイオレンス”なんて言われちゃうんだけど、悲しい映画だって撮れるよって言いたいかな。悲しい映画や、男女の映画も撮りたいんだけど、映画は自分をさらけ出すという側面もあるから、恥ずかしく感じちゃって、なかなか勇気が出ないんだよね。今回は良いチャンスをもらえて、悲しい作品に挑戦できたので、ひと味違う“キタノ作品”を楽しんでもらえれば」と自らの作品をアピールした。
毎週日曜 夜9:00-9:54
フジ系で放送
※ビートたけし監督・主演作品は2/15(日)放送
出演=ビートたけし、吉田羊、千原ジュニア、バカリズム、劇団ひとり、恵俊彰、中尾明慶、マキタスポーツ、いとうあさこ、オダギリジョー、ローラ、コトブキツバサ