いよいよ甲子園決勝!強力打線&好投手対決の行方は?
8月20日(木)、「第97回全国高等学校選手権大会」の決勝戦が行われる。仙台育英(宮城)と東海大相模(神奈川)の顔合わせで、ついに47都道府県代表の頂点が決まる。
仙台育英が勝てば初優勝で東北勢としては初の快挙、東海大相模が勝てば45年ぶりとなる。実力拮抗の両チームの戦力を分析する。
●仙台育英●
まずはプロ注目の好投手・佐藤世那。優勝した明治神宮大会で好投して以来、右ひじのけがに悩まされて今春は今一つ調子が上がらなかったが、この夏の甲子園では5試合登板して自責点4と抜群の安定感を誇る。準決勝では、今大会注目スラッガー・清宮幸太郎ら強打の早稲田実業を相手に140キロ中盤のストレートと自慢のフォークで完封した。
決勝でも佐藤の調子が試合の鍵を握りそうだ。宮城大会では佐藤以上の活躍を見せた2番手投手・百目木優貴も好投手で、決勝でも登板機会があれば侮れない。
打線は準決勝で豪快なホームランを放った3番・平沢大河、4番・郡司裕也、5番・佐々木良介のクリーンアップは強力だ。特に2試合連続ホームラン中の平沢は、この夏に甲子園で放った4本のヒットのうち3本がホームラン。裏を返せば打率が低いとも言えるが、当たればスタンドインのパンチ力は相手にとって脅威だろう。準決勝の早稲田実業戦では左投手の上條哲聖からホームランを打っており、東海大相模の“左のエース”小笠原慎之介も油断できない。
また、クリーンアップの前を打つ2番打者・青木玲磨も甲子園5試合全てでヒットを放っており、準決勝では先制タイムリーを打つなど絶好調。青木がどれだけチャンスを作れるかが決勝の試合展開を左右しそうだ。
●東海大相模●
今秋のドラフト候補で高校No.1サウスポーの呼び声高い小笠原が最注目。甲子園の2回戦、福島・聖光学院戦で記録した最速151キロの速球とチェンジアップを武器に、緩急をうまく使って相手を翻弄(ほんろう)する。地方大会自責点ゼロ、甲子園でも自責点4と高校球界では頭一つ抜けている印象。1試合平均7点取ってきた仙台育英の強力打線を最少失点で抑えられるか、見ものだ。
また、小笠原だけではなく“右のエース”吉田凌もトップクラスの実力を持つ投手。昨夏の神奈川大会決勝では20奪三振という大会タイ記録を残し世間を騒がせた逸材で、縦に大きく落ちるスライダーはプロも一目置くレベル。同じく2年生投手の北村朋也も140キロ中盤の速球を持つなど、投手陣の総合力は紛れもなく高校No.1だろう。
そして打線は甲子園4試合で32点取るなど破壊力抜群。クリーンアップの杉崎成輝、豊田寛、磯網栄登は、準決勝で3人とも打点を記録するなど絶好調だ。そして準決勝で猛打賞と当たっているリードオフマン・千野啓二郎が、佐藤を相手にどれだけチャンスを作れるかも試合の行方に大きく影響してくるだろう。
高校屈指の投手陣に強力打線が魅力の両校による決勝戦。連投で疲れているはずのエースを支える打線と、2番手投手、そして大事な局面でのエラーにファインプレー、一つのプレーで優勝が決まる究極の“熱闘”は1分1秒たりとも見逃せない。
果たして甲子園の勝利の女神がほほ笑むのは、悲願の“白河の関越え”を目指す仙台育英か、超高校級左腕を擁する東海大相模か…栄光は誰に輝く?
決勝「仙台育英(宮城)×東海大相模(神奈川)」
8月20日(木)昼1:00-4:00 NHK総合で放送
8月20日(木)昼0:55-3:54 BS朝日で放送
「熱闘甲子園」
8月20日(木)夜11:10-11:40
テレビ朝日系で放送
※中止の場合、放送休止