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友寄隆英GPが語る特番「ワイルド9」の魅力(前)

2015/12/29 12:00

「ワイルド9~男女9職人の無人島漂流記」(テレビ朝日系)を手掛ける友寄隆英ゼネラルプロデューサー
「ワイルド9~男女9職人の無人島漂流記」(テレビ朝日系)を手掛ける友寄隆英ゼネラルプロデューサー (C)テレビ朝日

12月31日(木)、多くの人気番組を手掛けてきたテレビ朝日・友寄(ともより)隆英ゼネラルプロデューサーが「一番やりたかった企画!」と熱を上げる特番「ワイルド9~男女9職人の無人島漂流記」が放送される。

同番組は、何もない、誰もいない秘境の地という環境下で、漁師や大工、料理人などさまざまなジャンルのプロフェッショナル9人がどれだけ活躍できるのかを検証するいわば実験バラエティーだ。

9人の参加メンバーは、元メジャーリーガーのマック鈴木以外は、歌手、漫画家の卵などがいるものの、ほぼ無名の“素人”ばかり。150時間(1週間)という時間の中で、それぞれの職業に関係するもの3つだけを無人島に持ち込み、1日の終わりごとに活躍した分だけ話し合いで賞金10万円を分配するというルールで生活する。これまでありそうでなかった新しいサバイバル企画となっている。

“サバイバルの申し子”友寄GPが、なぜ今この企画を制作しようと思ったのか、そのきっかけは5年前のある人物との出会いにさかのぼる。

「5年前に『いきなり!黄金伝説。』のサバイバル大賞のロケハン(下調べ)で、沖永良部島に行ったんです。いつもロケハンに行った際には自分たちでシミュレーションをしています。特に初めての海は危ないので、地元の漁師さんにガイドしてもらうのですが、そこでお会いした漁師さんがとんでもない人でした。僕も当時15年くらい番組のロケで素潜りをやっていたので、行く先々の漁師さんを驚かせるほどの実力は身に着けていたのですが、彼はレベルが違いました。

実際、テレビのドキュメンタリー番組で特集されるような方とも一緒に潜ったことがあったのですが、その時はそれほどすごい印象を受けなかったけど、彼に会った時にはすごい衝撃を受けました。普通20mくらいの深さを潜ったら、そろそろ一旦上がろうかとなるんですけど、その人は20m深く潜った後、横にも50mくらいグイグイ行ってしまうんですよ! あれには驚きました」と、興奮気味に振り返る。

さらにその人物のバックグラウンドも聞き、驚きを隠せなかったよう。「もともと東京の料亭で板前修業をされていて、ボクシングもやっていた方なんですって。その後、沖永良部島に帰って漁師をしながら、今は食堂を切り盛りするようになったらしいです。とにかく身体能力が高く、体もゴツイですよ。これまでいろいろな漁師さんを見てきましたけど、潜るということに関して彼は日本トップクラスだと思います」と賛辞は絶えない。

そしてその人物のポテンシャルが友寄GPの“制作魂”に火を点けた。「僕らはタレントのためにシミュレーションをして、ロケハンしていい場所に連れて行くのが普通ですが、僕らが何も演出せず、ただ素のすごい人を追い掛ければ普通に一つの番組になると思ったんです。本物のすごい人が『無人島0円生活』をやったとしたらどうなるのかなと、正直ずっと思っていたこともあって。タレントの方より、それこそ大食いでは素人が勝ったりしますし、料理にしても、物作りにしても、一般の職人の方がすごいものを生み出すのではないかなと思ったんです。

それを、こちらが何の演出も加えないで、われわれのテレビというフィールドで無人島生活をやってもらったらどうなるのか。それを単純に見てみたいという思いが彼と出会ったことで、とても強くなりました。テレビはSHOWの部分がどうしてもありますが、彼らはやっぱり“本物”なんですよ。この番組を作りたいと思った大枠はそこにあると思うんです。もしきっかけを一つ挙げるとすれば、沖永良部島で出会った漁師さんです」と、うれしそうに語ってくれた。

これまでも数々のヒット番組に携わってきた友寄GP。テレビ朝日にとっても大きな功労者であるのは間違いないが、そんなGPの口から意外な言葉が飛び出した。

「現実にこの番組が制作できることになって、正直今までで一番楽しかったかもしれないです。この20数年やってきて、1から10まで楽しくできたことはなかった気がしていて。今までやってきたどんな番組より、今回は自分がやりたかったことをやっていると言い切れます。視聴率では通用しないかもしれないと思うんですけど、ちゃんと自分が訴えたいもので勝負できたというか。普通ならなかなか通る企画ではないと思うんですけど(笑)、みんなが一生懸命働きかけてくれたおかげで会社からチャンスがもらえました。ロケは大変だったかもしれないけど、本当に楽しかったですね」と、しみじみと明かした。

もちろん今回参加するメンバーは、先の漁師だけでなく、他にも骨太な職人がズラリ。「宮大工で、棟梁をしている大工さんや、イタリアンレストランの料理長、まだ売れているわけではないですが歌唱力抜群の歌手、すごくいい物を作る陶芸家、画力のすごい、将来楽しみな漫画アシスタント、そして昆虫や鳥を食べちゃう大学生などもいます。昆虫を食べる大学生には特にド肝を抜かれました。空気が読めないトラブルメーカーではありますが、実際に海鳥を石で落として食べるという芸当ができる大学生は彼くらいでしょうね。元メジャーリーガーですら、投げても当てられなかったのに。ベビーフェイスですが、彼に教えられたことは多いですし、少し自分に近いというかシンパシーを感じました。でも完全に僕の方が負けていますね(笑)」と、自信を持って今回のメンバーを紹介した。

【友寄隆英GPが語る特番「ワイルド9」の魅力(後)へ続く。同記事は12月30日(水)正午掲載予定】

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「ワイルド9~男女9職人の無人島漂流記」
12月31日(木)昼2:40-4:30
テレビ朝日系で放送
※一部地域を除く

画像一覧
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  • 「ワイルド9~男女9職人の無人島漂流記」(テレビ朝日系)を手掛ける友寄隆英ゼネラルプロデューサー
  • 【写真を見る】友寄GPが「一番やりたかった企画!」と熱を上げるだけに編集作業にも力が入る!

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