坂口健太郎が悪役初挑戦、「模倣犯」で ピース演じる

2016/08/23 06:02 配信

ドラマ

ドラマスペシャル「模倣犯」で“ピース”こと網川浩一役に抜てきされ、自身初の悪役挑戦となる坂口健太郎(C)テレビ東京

坂口健太郎が、テレビ東京系で9月21日(水)と22日(木)に二夜連続で放送される中谷美紀主演「ドラマスペシャル 宮部みゆきサスペンス『模倣犯』」で、“ピース”こと網川浩一役として出演することが分かった。

原作は、“劇場型犯罪”を徹底的に描いた現代ミステリーの金字塔といわれる宮部みゆきのサスペンス小説。未曽有の連続誘拐殺人事件をめぐり、被害者家族、加害者家族、警察 、マスコミ、そして犯人など多くの視点から重層的に見詰めた名作だ。

本ドラマでは、原作の持つ世界観を丁寧に表現し、前篇・後篇あわせて約5時間という壮大なスケールで映像化する。

坂口は、主演の中谷との初共演を果たすことに加え、初めての悪役への挑戦となる。

原作の宮部氏は「『模倣犯』は、私にとってはさまざまな意味でターニングポイントになった作品です。思い入れもあれば後悔もあり、なかなか平らな気持ちで読み返すことができないまま年月を経てきましたが、今回、素晴らしいキャストとスタッフの皆さんによってドラマ化されることを心から喜んでおります」とコメント。

続けて「原作はなにしろ長尺で登場人物も多いので、多々ご苦労をおかけすると思いますが、オンエアを楽しみに、指折り数えて待っています」と期待を口にした。

また、中川順平チーフプロデューサーは「ピース役のキャスティングで考えたこと。まずは、中谷美紀さん、橋爪功さんと正面から対峙(たいじ)しながら作品を支える役であり、俳優として、時代をつかまえる勢いがあること。そしてできれば、まだ世間に悪役のイメージを持たれていないこと。そして何よりも大切なのは、この魅力的な笑顔の裏側に、深い闇を抱えた怪物的な男を表現するポテンシャルがあることでした。

坂口健太郎さんこそ、まさにその人です。表面は自己主張が強く押し出されることなく、いい意味で脱力した自然体。それでいて個性が薄いのではなく、確固たる存在感がある。絶対ピース役にはまると考えました」と坂口の起用理由について明かした。

放送中の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK総合ほか)での“植物オタク”の学生役や、「重版出来!」('16年、TBS系)での気の優しい出版社社員の役などを経て、本作で事件最大のカギを握る悪役・ピースを坂口がどのように演じるのか、注目される。

坂口は、ドラマ放送を前に、視聴者へ向けてコメントを寄せた。

坂口健太郎コメント

――「模倣犯」出演が決まっての心境をお聞かせください。

以前から宮部みゆきさんの作品が好きだったので「模倣犯」も高校生の頃に読ませていただいていて、網川、ピースという物語での重要人物のことは記憶にありました。最初お話を頂いた時は、とても演じがいのある役だけれどその分とても難しそうで、一筋縄ではいかない役だなと感じました。またピースはいろいろな“悪役”の要素をたくさん持っているので、いろいろな見え方がしていいだろうと思い、自分なりのピース、坂口健太郎の“網川”を探しながら演じました。

――網川浩一という人物を演じるにあたって意識したことを教えてください。

心の闇、深さを考えていると、今まで演じてきた役の中で一番寄り添えない役でした。ですので、演じる事が大変な作業でしたが、考え方を理解できるような男ではないとも思っていたので、現場に入って感じるものや、滋子(中谷)さんとの空気感を大切にして演じました。

――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

台本を頂いて、僕が感じた目が離せなくなるような爽快感、スリル。それを感じてもらえると思いますし、すさまじい犯罪のそばで起こっている人々の営み、非日常の中での日常性。見る人によっていろいろな見方ができる作品になっていると思います!