ビッケブランカ VS 岡崎体育インタビュー「僕は岡崎体育のことを本物だと思ってるんです」【前編】
稀代のポップマエストロとしてさまざまなフィールドを縦横無尽に行き来するビッケブランカ、シンガー・ソングライターという枠組みを飛び出し、俳優業にも挑戦するマルチな才能を発揮している岡崎体育という非凡な2人が手を組み、令和を代表する友情ソング「化かしHOUR NIGHT」が完成。前編では、二人の出会いから、楽曲制作にいたるまでをインタビュー。
男性ソロアーティスト同士ということでライバル視してたというか、ちょっとバチバチもしてて
――まずはじめに、お二人の出会いから教えてください。
岡崎:もともとで言うと、5年ぐらい前に東京・渋谷でサーキットイベントがあって、そこで同じステージかつ出番が前後だったんです。ただ、そのときは男性ソロアーティスト同士ということでライバル視してたというか、ちょっとバチバチもしてて。あいさつとしても会釈ぐらい。お互いに踏み込むこともなかったんですよ。
――その後、一緒にオンラインゲームをする仲になったのはどういう流れがあったんですか?
岡崎:僕が京都でやってるラジオ番組のディレクターさんがいるんですけど、その方が新作のキャンペーンに来たビッケさんからフォートナイトというゲームをやってると聞いて、「体育さんもやってるんですよ」とつないでくれたんです。そこから実際に音楽の現場で会うことはなかったんですけど、オンライン上で一緒にゲームをするようになって。それが2年か3年前。
――交流する前はお互いにどんなイメージを持っていましたか?
ビッケブランカ:サーキットイベントで一緒になったときは、お互いにそうなんでしょうけど、変な名前だなと感じてて(笑)。その後、体育さんの「MUSIC VIDEO」のMVがヒットしたとき、「この曲って歌う意味ないよね」って誰かに言った記憶があります。
――完全なるディスりじゃないですか(笑)。
岡崎:だから、最初からお互いにめちゃくちゃいい印象だったわけじゃないんですよね。僕もサーキットイベントで(ビッケブランカを)観たとき、水平さんの帽子をかぶってたから「あぁ、コンセプティブな人やな〜」って感じてたし。とは言え、同じ男性ソロアーティストやから気にはなるわけで。うちのオカンがビッケさんのことを「すっごいアーティストがいるよ」って言うてたり、新曲がラジオから流れてきたりすると「結構いいやん」と感じて。そこから徐々に凄く音楽が好きで真摯に向き合ってる人なんやなと考えるようになりましたね。
ビッケ:それこそ、僕も初めて体育さんのライブを観たときは、映像を使ってふざけたこともしてたから、「お笑いの劇場でやればいいのに」ぐらいのことを思ってて。でも、バラードの「エクレア」を初めて聴いたときに「この人は分かってやってるな」と。ただおちゃらけてる調子乗りじゃなくて、音楽的なことを分かりつつ、あえて変化球を投げてる。そこは自分と通ずるものがあるし、印象が良くなっていったんです。
avex trax 2200円(CD+DVD)/1100円(CDのみ)
収録曲●化かしHOUR NIGHT/化かしHOUR NIGHT(ビッケブランカ vocal only ver.)/化かしHOUR NIGHT(岡崎体育 vocal only ver.)ほか全5曲収録
DVD●"化かしHOUR NIGHT" Music Video/Behind the Scenes on " 化かしHOUR NIGHT"
■ビッケブランカ VS 岡崎体育 / 『化かしHOUR NIGHT』(official music video)
●ビッケブランカ=2016年ミニアルバム『Slave of Love』でメジャーデビュー。ドラマ「獣になれない私たち」(2018年日本テレビ系)挿入歌「まっしろ」やSpotify CMソング「Ca Va?」が話題に。大型フェスにも多数出演している
●岡崎体育=2016年『BASINTECHNO』でメジャーデビュー。以降、CMやドラマタイアップなど多数手掛け、2019年6月にさいたまスーパーアリーナでのワンマン公演を開催
取材・文=ヤコウリュウジ