「相棒season19」“松野”橋本じゅんが“右京”水谷豊&“亘”反町隆史の捜査をかき乱す<試写室>
松野の魅力に引き込まれていく
松野は最初から怪しい男だったし、“うさんくさい”という言葉がぴったりなキャラクターだった。
酒に酔っていた様子の西島が“金髪の男”ともみ合う現場を目撃したという松野が、捜査一課の伊丹に「殺された男が『鈴木さん、勘弁してくれ』と叫んでいた」と証言をするシーンでは、身ぶり手ぶりを付けた大げさな証言、とどめに「これってお手柄ちゃいます~!」というせりふによって、松野をより怪しい人物だと私の脳に認識させた。
また、犯行当夜、仕事を休み、真夜中にレンタカーを借りてまで、事件現場にいた松野の証言が怪しいと考えた亘が厳しく追及するが、怖がることもなく、のらりくらりと話をそらす松野。伊丹なら「ふざけんな!」と怒鳴ってしまうだろうが、亘は冷静に話を聞きだそうと粘る。
しかし、そんな亘を横目に松野が放ったのは、「この世は舞台、人はみな役者」というシェイクスピアの言葉。そして、そんな松野の発言にうれしそうになぜか食いつく右京。「亘が苦戦しているのを見てましたよね?」と言いたくなるが、それがきっかけで松野の新たな一面を目にすることになる。
公園を舞台に見立て、大きく動き回りながら演技する松野の目はキラキラしていたし、本当に舞台が好きだったのだと伝わってくる。そんな姿を目にしたら、松野は怪しい人物なのかどうかも怪しくなってくるし、どうして劇団を辞めることになったのか。松野のことを考えれば考えるほど、その魅力にどんどん引き込まれていった。
本当の松野はどこにいるのか、予告でも流れた「大丈夫や、おまえはええ芝居しとる」というせりふの意味はなんなのか、その真実は11月18日(水)夜9時から放送される「相棒season19」第6話で明らかになる。