名取裕子「今の自分の環境を見つめなおすきっかけになるドラマ」<さくらの親子丼>
「自分が欲しいものは人も欲しいかな」と思う気持ち
――名取さんは「さくらの親子丼2」の時、現場に手料理の差し入れをされてキャスト・スタッフを労っていたと聞きました。
さすがに今はコロナ禍でそういうこともできませんよね…。スタッフさんたちは夜遅くに寝て、朝の5時ぐらいには家を出るような毎日だろうと想像して…その中で寒い時期ならあたたかいもの、暑い時なら少し冷たいものがあったらいいかなと。
「自分が欲しいものは人も欲しいかな」と思う気持ち、それだけのことです。一生懸命取り組んでくださる仲間を大事にしたいと思っています。
――さくらさんが作る親子丼のような気持ちですね。
寒い現場でスタッフと一緒に食べるあたたかい豚汁や甘酒など、心まであたたまるような、思いやる気持ちを形に表すものがそこにあると心にも記憶にも残ります。今はできませんが、現場は大鍋で作った豚汁やおでんなどを作ってくれていて、それを目当てに頑張っているところもあります(笑)。
――視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
今の自分の環境を見つめなおすきっかけになるドラマだと思います。コロナのこともあり、世の中が混とんとしている中、力の弱い所に一番しわ寄せがいくのは辛いことです。
実際に、ハチドリの家のような子どもシェルターで、子どもたちを救おうとしている方たちもたくさんいらっしゃって、少しずつ解決へ導いてくれる大人がいるということをこのドラマで知ってもらえるといいですね。作品としても面白いですので、ぜひ見ていただきたいです。
「さくらの親子丼」第8話 あらすじ(12月5日放送)
ハチドリの家で子ども達と仲良く暮らしている大樹(細田佳央太)。岡林(鶴見辰吾)はさくら(真矢ミキ)に、大学受験を控えている時にハチドリの家が大樹を惑わせていると非難する。
一方、希望(清水香帆)は次の裁判で本人尋問を控えていた。父親は次期市長選に立候補するため虐待を認めるわけにはいかず、母親も雪乃(新川優愛)たちに会ってはくれない。そんな中、さくらのぎっくり腰がきっかけで、希望が裁判を起こした理由が判明する。