「マジックのようなすごいタネではないんですけど…」
――マジックにちなんで、これまでの人生ですごくうれしかった仕掛け(サプライズ)は?
マジックのようなすごいタネではないんですけど、写真集の重版記念ということで、大阪でイベントを開催したことがあったんです。
その時に仲の良い地元の友達が遊びに来てくれて、握手会の列にファンの方たちと一緒に並んでいたんです。
――握手会の列に並んでいるということは写真集を買ったわけですよね?
買ってくれていたなんて全然知らなかったから順番が来て顔を見た時にびっくりしました。久しぶりの再会でしたしすごくうれしかったです。
――マジシャンの“魅せる技”にちなんで、俳優としての“見せ方”でこだわっている部分は?
役を頂いた時に、作品の中で自分が演じるキャラクターの感情が一番複雑なシーンはどこなのか。どのシーンを大切にしたいのか。もちろん、全部のシーンが大切なんですけど、キャラクターのどういう気持ちを見ている人に伝えたいのかを考えるようにしています。
――それを探すことで、より役について考えられるということですか?
例えば、あるセリフを言う時にどういう感情に行き着くのか、そこから逆算していろいろ想像することがあります。
自分のセリフだけではなくて、相手役の方の言葉からいろいろなヒントがもらえることも。
探す作業は大変ですけど、役を演じる上では大切なことなので、これからも自分なりに見つけられたらいいなと思っています。
――番組のタイトルに“冬の陣”とありますが、冬のバトルと聞いてパッと思い浮かぶものは?
それは極寒のロケ以外ないですよ(笑)。顔の筋肉が固まって全然セリフが言えないんです。
春が舞台の作品なのにものすごく寒い時期に撮影することもあるので体が震えないように我慢するのが大変です。
幸いなことに、まだ真冬の海に飛び込むという経験をしたことがないんですよ。いつそういうシーンと遭遇するか分からないので心の準備だけはしておこうかなと思います(笑)。
◆取材・文=月山武桜