玉木宏の根底にあるコメディーへの適応力 「のだめ」「極主夫道」…コミカルなイケメン最強説
音楽活動や写真家として磨く表現の幅
玉木は俳優とは別の顔も持っている。映画「ROCKERS」(2003年)をきっかけに、2004年には歌手デビュー。2006年にはZeppツアー、2009年には全国ツアー、2010年のアジアツアーを経て2011年には台湾を含むツアーも行ったほど。また、2011年には初の写真展を開催。「7年前から趣味として続けてきたカメラを使った初仕事」と笑顔で喜びを語っていた。俳優以外の活動も、表現力の幅を広げる一翼を担っただろう。
「極主夫道」も代表作入りの予感
10月クールで玉木が主人公・龍(たつ)役を務めたドラマ「極主夫道」はおおのこうすけの漫画が原作のドラマ。実は2019年12月に、津田健次郎主演で実写版PVが作られていた本作。ドラマで玉木のキャスティングが発表された時には津田の主演を望む不満の声も多く見られた。だが、玉木による“龍”のビジュアルが発表されると一転して高評価に。
自身は、「ファンの方の気持ちもすごく分かるので、キャラクターや絵がある以上、そこに近づけたくて」と臨んでいたと語っている(出典:https://www.crank-in.net/interview/82212/2)。情報バラエティー番組「5時に夢中」(毎週月-金曜昼5:00-5:59、TOKYO MX)で、新潮社出版部長の中瀬ゆかりも「ぴったり」と力説していたほどの再現度でファンを納得させた。
第1話が放送されるやTwitterでは「#極主夫道」がトレンド世界一入りし、その後も毎回SNSでざわつかせた。「極主夫道」では“主夫力”が高すぎる“元極道”というクセのあるキャラで、ハロウィン仮装やラッパーなどさまざまな姿を見せてくれた玉木。笑いは盛りだくさん、胸キュンシーンもあればグッとくるシーンもあり、10月クールのドラマの中でも存在感を放っていた。
クランクアップした際には「もうちょっと軽い気持ちでオファーを受けたのですが、こんなに体力を使う作品になるとは思いませんでした(笑)」とコメントするほど、本人にとってもいろんな意味で力作になったことを振り返っていた。
そんな玉木は、2021年には吉沢亮主演のNHK大河ドラマ「青天を衝け」へ、“日本資本主義の父”とも称される実業家・渋沢栄一に影響を与える砲術家・高島秋帆役としての出演が発表されている。こちらではシリアスな玉木の熱演に期待できそうだ。