あたふたする一平たちに、客もクスクス笑い。だが、まもなく岡安を去らなくてはならない千代は、スイッチが入ったかのように自分の感情をどんどんセリフに乗せていく。
「いやや!うちはどこにも行きとうない!ずっとここにいてたい…もう一人になんのはいやや…」。涙ながらに訴えたものの、きょとんとする客席を見て我に返り「やっぱり気ぃ変わったんで出ていきますー」とそそくさと退場。一平がもらした「なんやそれ!」のツッコミも客の笑いを引き出した。
舞台上で千代が発した「どこにも行きとうない」は第4週のサブタイトルであり、ずっと抑えてきた千代の本音。直後の「あさイチ」では、博多大吉が「『おちょやん』の初舞台もね、成功したみたいですけど」と水を向けると、博多華丸が「いやぁ、泣けちゃいましたね」と感慨深げ。
視聴者からも「千代ちゃん、ちゃんと本音言えたね」「いい芝居だった。笑って泣けるとはこのこと」「いい千穐楽だった…」「劇中劇で笑わせて泣かせる『おちょやん』お見事!」といった喝采の声が上がった。
実の父・テルヲを見捨てられないと、岡安を去る決心をしていた千代。だが、終演後のあいさつで客席からの温かい拍手に包まれ、芝居への思いを新たにした様子。
12月25日(金)放送の第20回では、千代の“初舞台”のその後が描かれる。やがて女優への道を進むことになる千代。その初舞台は緊張の連続だったが、図らずも千代の心の奥底からあふれ出した感情と言葉が、客や一平の心を動かすことに。だがそれも束の間、借金取りの迎えの時間が近づいていた。千代は、岡安の人々に最後のお願い事をする。それは、意外なものだった。
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