突然、ファンタジー世界に蜘蛛の魔物として転生した女子高生「私」(蜘蛛子)が、凶悪な魔物たちと生き残りを懸けた戦いを繰り広げるTVアニメ『蜘蛛ですが、なにか?』が、1月よりAT-Xほかで放送される。物語は、主人公である蜘蛛に転生した「私」たち魔物サイドと、同じく転生した王国の第4王子・シュンたち人間サイドの視点で交互に描かれていく。今回は「私」役の悠木碧とシュン役の堀江瞬に、インタビューを通して作品の魅力を語ってもらった。
――最初に本作を知った際の作品の印象はいかがでしたか?
悠木「異世界転生の物語はいくつもありますが、蜘蛛が主人公のものは珍しいなと思いました。転生した先で登場人物が良い思いをしている作品は多いんですけど、私が演じる役は転生してもあまり良い世界に行けたことがないので、もしかしてこれは運命かもしれないと思いましたね(笑)」
堀江「オーディションの前に原作を読ませていただいたんですけど、魔物サイドと人間サイドがはっきりと分かれているなと思いました。これをどうやってアニメに落とし込むのか気になっていたんですが、アニメでもはっきりと分かれていたので、それぞれの話がどのように交わっていくのかに注目してほしいです」
――演じられるキャラクターの注目してほしいポイントをお聞かせください。
悠木「1つに絞りにくいのですが、強いて言えばエンディングかな。すごくハードでした。全部大変でしたけど、一番大変だったから言っておきたい(笑)。全体を通して言うのであれば1つのセリフの中にいろいろな表情を込めて、一人芝居も寂しくなく聞こえるように、なるべく派手さを目指した心持ちでやっています」
堀江「確かにエンディングはすごいですよね。僕はありがたいことに、たくさんの人と掛け合いながらやらせていただいているんですけど。演じているシュンは最初の方では平凡なキャラクターで、あることをきっかけにして覚醒していくので、その過程を楽しみに見届ける気持ちで見ていただきたいなと思います」
――お互いのキャラクターの魅力的だなと思う点はどこですか?
悠木「人の形をしているし、友達がいる。兄弟がいたり、肩に乗せているドラゴンがすごくカワイイ。ズルいです!」
堀江「うらやましいところですよね(笑)。それからすると蜘蛛子は、僕だったら自ら命を絶ってもおかしくないような状況です。まず蜘蛛っていう自分を受け入れられないと思うし...」
悠木「言い過ぎだ~(笑)」
堀江「(笑)。いきなりこのサバイバルな状況に置かれても、どんな時でも諦めずに逆境に立ち向かっていくところは、本当にすごいなと思います」
悠木「まあいいかって感じなんですよね。ポジティブじゃないとやっていけなかったから。それでいうと、転生先が逆じゃなくて良かったなと思います」
文・撮影=永田正雄