突然、ファンタジー世界に蜘蛛の魔物として転生した女子高生「私」(蜘蛛子)が、凶悪な魔物たちと生き残りを懸けた戦いを繰り広げるTVアニメ『蜘蛛ですが、なにか?』が、1月よりAT-Xほかで放送される。物語は、主人公である蜘蛛に転生した「私」たち魔物サイドと、同じく転生した王国の第4王子・シュンたち人間サイドの視点で交互に描かれていく。今回は「私」役の悠木碧とシュン役の堀江瞬に、「お互いのキャラクターの倒し方」や「転生先に持っていきたいもの」などのテーマで自由に語ってもらった。
――ダンジョンで対峙した場合、それぞれが考えるお互いのキャラクターの倒し方とは?
悠木「『"私"を演じる声優は、事務所の先輩の悠木碧だぞ』と、先輩としての圧力で忖度させて倒します」
堀江「それを言われると僕はもう(笑)。シュンは性格的に蜘蛛子が転生者だと知っているかどうかで変わってくる気がします。もし、転生者だと分かっていたら殺せないと思います」
悠木「それで言うと、どうにか会話を試みる説はある気がします。蜘蛛子のルックスはめちゃくちゃモンスターで、キャラクターのデザインはテレビ用にかわいく描かれているだけで、本当はかなり怖いんです」
堀江「このままの見た目でシュンの目には映ってないんですか?」
悠木「本当はかなりすごいモンスターの姿をしていて、原作には人間視点の蜘蛛子は『ギギギギ』みたいな声を出すト書きが書いてあります。だから、シュンでも斬りかかれるかも」
――「私」になりきって食べてみたいものと、逆にどんな状況になっても食べたくないものは?
悠木「蜘蛛を演じているので言いにくいのですが、虫全般。特に蜘蛛がすごく苦手なので、これを口に入れようと思わない(笑)。だから、蜘蛛子はよく食べたなと思います。でも、蜘蛛になったことで感覚が変わっていたら分からないですね。揚げたセミはおいしいと聞くので、揚げておいしいものは食べてもおいしいのかな?」
堀江「僕も蜘蛛が食べるようなものは食べたくない(笑)。でも、中学生の時に陸上部で飼っていたネコが、セミの味を覚えてしまってセミしか食べなくなったことがあるんです。その時に、おいしそうにバリバリ食べていた様子を見ると、エビフライみたいな感じでいけるかもしれません。それに、蜘蛛子だったら人間もちょっと味わってみたい、かな?」
悠木「イケメンの方がうまいって、蜘蛛子が言ってたよ!」
――最後に、「蜘蛛ですが、なにか?」の放送を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。
堀江「人間と蜘蛛という2つの物語を並行して楽しめる作品になっている上に、転生したクラスメートたちがどこで何をしているのか。気になるポイントも物語を経ていくにつれて徐々に回収されていくので、頭の中でパズルがはまっていくような見応えのある作品だと思っています。そして、エンディングがとにかく凄まじいので、ぜひ最後まで見てください」
悠木「序盤はドタバタコメディーみたいな魔物サイドが、人間サイドから出される情報によって、徐々に不穏に見えてくる作りになっているので構成も面白いです。3話まででは絶対に分からないことがたくさんあるので、とりあえず1クール見てほしい(笑)。最後まで見た時に驚くことになると思います。あと、エンディングテーマは早回し(加工)ではなく、ちゃんと歌ってます。すごく大変だったので1回だけでも聴いてもらえると、あの時の私が報われます。ぜひ見てください」
文・撮影=永田正雄